10万人調査で休息タイプ7つと県民性を比較。「造形・創造」タイプは秋田県民に

一般社団法人日本リカバリー協会(事務局:神奈川県厚木市、代表理事:片野秀樹)は、一般社団法人日本疲労学会、神戸リサーチコンプレックス協議会、株式会社ベネクスと共同で2021年11月から12月に行った全国10万人(男女各5万人)への健康調査を実施。今回は、当法人が監修した日本初の休養を学問体系化した書籍「休養学基礎: 疲労を防ぐ! 健康指導に活かす」の発売一周年を記念して、「休養の7タイプの実施状況」を分析した結果をまとめました。

【調査サマリー】
◇最も行動しているのが、娯楽タイプで36.8%、次いで親交タイプで36.7%、運動タイプで33.3%
◇造形・創造タイプ17.5%、転換タイプ19.3%と他の行動を比較して実施率は低い状況
◇休養の県民性は造形・創造タイプが得意な秋田県民。転換タイプは京都府民が得意
◇女性は会話・スキンシップなどの親交タイプ。男性は造形・創造タイプが高い結果。
◇各世代で休養の7タイプは多様化を見せる中、50代が最も休養下手な状況に
◇元気な人ほど、運動タイプ、栄養タイプ、造形・創造タイプを実施

過去調査データ掲載(リカバル): https://recover-bar.jp/

最も実践している休養タイプは娯楽タイプ。造形・創造タイプ、転換タイプは取り入れにくい?
休養学基礎で定義した、休養の7タイプの2021年の実施状況を見ていくと、生理的休養の休息タイプ29.3%、運動タイプ33.3%、栄養タイプ30.4%、心理的休養の造形・創造タイプ17.5%、親交タイプ36.7%、娯楽タイプ36.8%、転換タイプ19.3%という結果となった。
その結果から、最も行動しているのが、娯楽タイプで36.8%、次いで親交タイプで36.7%、運動タイプで33.3%となっている。活力向上(疲労解消)のために、すぐに想起される休息タイプは29.3%とそれほど高くなく、積極的休養(アクティブレスト)の行動がある程度実施されている。一方、造形・創造タイプ17.5%、転換タイプ19.3%と他の行動を比較して実施率は低い状況になっている。

〈図表1休養の7タイプ実施率(全国、男女計20~79歳)単位:%

造形・創造タイプが得意な秋田県民。転換タイプは京都府民が得意。
休養の7タイプの実施状況が高い都道府県を見ていくと、休息タイプは沖縄県、東京都、千葉県、運動タイプは東京都、沖縄県、山梨県、栄養タイプは長崎県、佐賀県、東京都、造形・創造タイプは、秋田県、長野県、京都府、宮崎県、親交タイプは和歌山県、京都府、山梨県、娯楽タイプは北海道、茨木県、徳島県、佐賀県、転換タイプは京都府、徳島県、沖縄県という結果となった。

〈図表2:休養の7タイプ実施率(都道府県別、男女計、20~79歳)単位:%〉

女性は会話・スキンシップなどの親交タイプ。男性は造形・創造タイプ得意な結果に。
男女別で休養の7タイプの実施状況を見ていくと、男性は娯楽タイプ34.2%、栄養タイプ32.5%、女性は親交タイプ44.2%、娯楽タイプ39.4%が高い結果となった。多くの休養行動で女性の方が実践率が高くなっているが唯一、造形・創造タイプが男性の実施率が高い結果となった。

〈図表3:休養の7タイプ実施率(全国、男女、20~79歳)単位:%〉

各世代で休養の7タイプは多様化を見せる中、50代が最も休養下手な状況に。
年代別の実施状況を見ていくと、生理的休養の休息タイプは20代をピークに年代を重ねて減っていく、運動タイプは20代と60代から徐々に高くなり、70代が最も実施率が高い。栄養タイプは60代から高くなり、70代では約半数の方が実施をしている。心理的休養の造形・創造タイプと親交タイプは大きな世代間のギャップは少なく、娯楽タイプは20代をピークに20~40代が高い結果となっている。社会的休養の転換タイプは20~30代で20%を越える結果となった。

〈図表4:休養の7タイプ実施率(全国、男女年代別)単位:%〉

娯楽タイプはほどほどに、運動タイプ栄養タイプ造形・創造タイプを取り入れよう
疲労度合別で見ていくと、慢性的に疲れている人は、休息タイプの実施率が元気な人よりも高い結果になり、休養の多様化よりも休むことが第一優先に考えている。また、最も行動率が多い娯楽タイプは、疲労度合での差がほとんどなく、取り入れ方の質・量を考えて行動することが必要かもしれません。元気な人がより実践している休養行動は、運動タイプの1.56倍、次いで栄養タイプの1.27倍、造形・創造タイプの1.26倍となっており、特に日本人の実施率が低い造形・創造タイプを取り入れることが、今後の抗疲労(疲労解消)アプローチで重要な要素になるのではと推測される。

〈図表5:休養の7タイプ実施率(全国、男女、20~79歳、疲労度合別)単位:%〉

休養学基礎: 疲労を防ぐ! 健康指導に活かすについて】
健康の 3 要素として運動・栄養・休養は広く知られていますが、運動学、栄養学と比して休養学は存在しません。休養に対する系統的な考え方や教育の不足がこれまでの休養回復に対する社会の不理解や脆弱を招き、市場の不在を招いていることは想像に難くありません。世界的にも疲労度が高いとされる日
本。新型コロナウイルス感染症により、人々はさらにストレス耐性が求められている。ストレス軽減に必
要な事柄やそのメカニズム及び効果的な休養の取り方などについて、「休養」を科学的に体系化いたしま
した。
今回の編著者として、当法人代表理事の片野秀樹と共に、当法人顧問である杉田正明(日本体育大学体
育学部 教授、日本陸連 科学委員会委員長)があたり、また共同著者として、渡辺恭良(理化学研究所
生命機能科学研究センター健康・病態科学研究チーム チームリーダー 医学博士)や黒岩祐治(神奈川
県知事)など、国内外 31 名の専門家の方々と共に、健康指導に関わる全ての方々や健康志向の高い方々
必読の内容となっています。

◆書籍概要
タイトル :疲労を防ぐ!健康指導に活かす 休養学基礎
発売日 : 2021/6/17
編著者:杉田正明、片野秀樹
監修:一般社団法人日本リカバリー協会
発行:(株)メディカ出版
定価: 3,520 円(本体 3,200 円+税 10%)
判型・ページ数:B5 2 色 226P

プレスリリース:https://www.recovery.or.jp/pdf/press-release_20210617.pdf

【調査概要】
調査名:「ココロの体力測定 2021」
期間:2021年 11月15日~12月20日
SCR調査対象:全国の20~79歳の10万人(男女各5万人)
本調査対象:1,248人(男女各624人)
方法:インターネット調査
SCR調査項目: 10問、本調査項目:30問
※疲労度合項目:厚生労働省「ストレスチェック」B項目を基に独自加工して、点数化
※集計データ:県・年齢を実際の人口でウエイト修正を行い活用

【一般社団法人日本リカバリー協会 概要
リカバリー(休養)リテラシーの向上で、一億総主人公化社会に
「とても疲れてしまったので明日会社(学校)を休ませて頂けませんか?」
こんな相談を受けた場合、あなたはどのように応えますか。
あなたの応えそのままが、日本社会の休養に対する考え方だと私たちは思っています。
国民の2人に1人が疲労を抱えて生活を送っている現代において、休むことの大切さを伝え、その重要性についての啓発・教育などの実践に取り組むことで、社会の休養リテラシーの向上により人と休養の関係性を変え、さらに科学に裏付けられたソリューションの提案を行う休養市場を創造し、ヒトが元気に意欲的に生活できる社会(各個人が主人公のような社会)を一般社団法人日本リカバリー協会では目指しています。
所在地:神奈川県厚木市中町4-4-13 浅岡ビル4階
会長:渡辺恭良
(理化学研究所生命機能科学研究センター チームリーダー、大阪市立大学大学院医学研究科 名誉教授)
副会長:水野敬
(理化学研究所生命機能科学研究センター ユニットリーダー、大阪市立大学健康科学イノベーションセンター センター副所長)
顧問:大谷泰夫(神奈川県立保健福祉大学 理事長、元内閣官房参与)
杉田正明(日本体育大学体育学部 教授、日本陸連 科学委員会委員長)
松木秀明(東海大学 名誉教授、健康評価施設査定機構 理事)
代表理事:片野秀樹 博士(医学)(日本未病総合研究所講師、Genki Vital Academy 顧問)
提携:ゲンキ・バイタルアカデミー(スイス)
URL:https://www.recovery.or.jp/
公式情報サイト「Recobal(リカバル)」URL:https://recover-bar.jp/

<報道関係者お問い合わせ先>
一般社団法人日本リカバリー協会 広報事務局
担当:柴山 TEL:070‐1389‐0172
メール:shibayama@netamoto.co.jp

 


 

掲載元:PR TIMES

Selected by COCOLOLO ライフ magazine 編集部