年収1000万円で眠り方に差?!寝床スマホをしない、早寝早起きなどの習慣に違いアリ
人間は人生の約3割を寝て過ごすと言われています。その睡眠の質を改善することで、起こり得ることを今回の調査結果から紐解き、さらに、睡眠のスペシャリストである「スタンフォード式最高の睡眠」の著者である西野精治教授にお話を伺いました。
- 年収1,000万円以上の人の睡眠はここがちがう!?
今回、睡眠と年収に着目し調査し、「年収1,000万円以上」の人々の睡眠に関する行動と意識に特徴がみられ、「年収1,000万円未満」の人と比較した結果、様々な違いがみられました。
① 寝床でスマホを操作しない
「寝る前に寝床でスマホを操作しますか?」という問いに対して、「操作しない」と回答した人の割合が、年収1,000万円以上の人は50%、年収1,000万円未満の人は37.3%という結果になり、違いが顕著に現れました。
「1週間に3回以上」と回答した人の割合も約1.6倍。この結果から寝床でスマホを操作するかどうかは年収との関連があると考えられます。
② 寝具にお金をかける・かけようと思っている
年収1,000万円以上の人は約6割が「寝具にお金をかけている・かけようと思っている」と前向きな意識を持ち合わせているのに対し、年収1,000万円未満の人は約3割という結果になりました。平均睡眠時間が年収1,000万円以上の人の方が短いことから、貴重な睡眠時間を有効なものにするため、投資したいと考えているのではないかと推測されます。
③ 早寝・早起きを心掛けている
年収1,000万円以上の人は8割の人が「早寝・早起きを行っている・心掛けている」と回答したのに対し、年収1,000万円未満の人は約7割という結果になりました。年収1000万円以上の人の方が計画的かつ健康的な生活習慣を心掛けていると考えられます。
これらのことから、年収1000万円以上の人は、貴重な睡眠時間を質の良いものにするために様々な点で心掛け、日頃のパフォーマンス向上に努めている傾向がありました。
株式会社ブレインスリープ CEO/CMO兼スタンフォード大学医学部精神科教授、同大学睡眠生体リズム研究所所長を務める西野精治教授に今回のデータに対するコメントと睡眠の質を向上させることでどのようなメリットが得られるのか、お話を伺いました。
- 専門家からのコメント
■西野精治教授
スタンフォード大学医学部精神科教授
同大学睡眠生体リズム研究所所長
株式会社ブレインスリープ CEO兼CMO
今回の調査の結果は、良質な睡眠にこだわる人達は、仕事においても、より成功を収めている可能性があるということを示唆していて非常に興味深いです。エグゼクティブやトップアスリートは自身の身体のコンディションの整え方をよく把握しています。そして、多忙な日常の中で、睡眠の質をどうやって高めるかということもよく考えています。だから、よい睡眠のための条件についても、気づきが多いのです。
また良い睡眠をとるには“こだわり“も大きな影響をもたらします。こだわりというと主観的、感覚的で曖昧なもののように思えますが、こだわりは職業、趣味、時間術や健康にも当てはまります。どのような職業について、いかに健康に留意し、活力があり生産性のある日々を送るかに注意をはらいます。そのため、何が自身に一番大切か見極めていただくことが需要です。睡眠はすべての生命活動の基盤で、睡眠中にも脳は活発に働き、起きているときにはできない重要な営みをおこなっています。良い睡眠を取らないと充実した日々を送ることができません。
睡眠に課せられた「5つのミッション」
睡眠が遂行するミッションは主に5つあります。
① 脳と身体に休息を与える
② 記憶を整理して定着・消去させる
③ ホルモンバランスを調整する
④ 免疫力を上げて病気を遠ざける
⑤ 脳の老廃物をとる
質の良い睡眠、とくに眠り始めの90分をしっかり眠ることで①~⑤のより効果をより高めます。
今からでも遅くはないので、良質な睡眠にこだわってください。
- 参考資料
2019年版「睡眠ランキング」全国第1位は岩手県・島根県!
1位 岩手県・島根県、3位千葉県
47位 福井県、46位 徳島県、45位 栃木県
※睡眠スコア=睡眠時間6時間以上、8時間以下、寝る前のスマホが1週間に1回未満の3項目の合計
■ニッポン健康大調査WEBページ:https://www.angfa.jp/health_survey/
【調査概要】
2019年8月7日発表「ニッポン健康大調査」抽出条件は以下の通り。
□対象人数:4700人
□調査対象者:20歳~69歳(男女)
□対象エリア:全国
□調査方法:インターネット調査
□調査対象者:47都道府県各100名(男女各50名)
Selected by COCOLOLO ライフ magazine 編集部