マインドフルネスとは?~「気づいている状態」とは?~(後編)
「マインドフルネス」を実感してみよう
1「今、ここ」 + 2「ジャッジしない」 = 「気づいている状態」
では、みなさんも、これを実感してみましょう。この記事を読みながらで構いません。音(聴覚)に注意を向けてみてください。
今、何が聞こえますか?
●人の声?
●エアコンの音?
●パソコン内部の振動音?
いま、この瞬間に意識を向けて「音」に注意を集中させてみてください。
感じようとすればするほど、色んな音がしていることに「気づき」ますよね。この「気づき」がマインドフルネスのキモです。
そして、次に大切なのが、感じていることを「ジャッジ(判断)しない」ことです。
例えば、「いまの バイクうるさいな」とか、「あ、となりのおばちゃんの声だ」などと言ったように、聞こえてくる音に対して、快、不快と分けないようにします。また意味をつけたり、分析したりすることもしないようにします。
なぜ、ジャッジしないほうがいいのかと言うと、ジャッジした瞬間、「感じる」モードから「考える」モードに切り替わってしまうからです。またこのように、出来事(刺激)に対する自分の「自動的な反応パターン」を観察することで、深い自己洞察、自己理解を得ることがあります。
このように、自分の無意識を意識化(=気づき)していくことで、自分に対する思い込み、他人や状況に対する捉え方、その裏にある信念を
根底から変える「きっかけ」になることも多々あります。
ですから、できるだけ、評価や判断を入れずにありのままを観察していきましょう。
「音」を「音」として感じるイメージです。
「空気の振動」を鼓膜や皮膚感覚で敏感に受信していきます。
なんとなく実感していただけましたでしょうか?
本日は、注意の対象として「聴覚」を使いました。もちろん、他の五感の感覚(触覚、味覚など)でも応用できます。また慣れてきたら心の働き(思考や感情)も同じように観察していきます。
(まとめ)「マインドフルネス」のベースと定義
最後に、このコラムの内容をまとめます。
マインドフルネスのベースにあるものは、東洋の精神鍛錬法(仏教の止観瞑想)です。近年、瞑想の効果が科学的に証明されたことで、欧米の有名企業や心理療法の文脈でも取り入れられるようになりました。
そんな「マインドフルネス」の定義をおさらいすると、「マインドフルネス」とは、「瞬間、瞬間の体験に対して、評価や判断を入れず、意図的に注意を向けることによって実現される「気づき」のこと」。
二つに分けると、
1 今、この瞬間に意識を向けること。
2 感じたことをジャッジ(判断)せずに、あるがままを観察していくこと
つまり、
1「今、ここ」 + 2「ジャッジしない」 = 「気づいている状態」
となります。
「マインドフルネス」とは、この二つの「あり方」を意識して、「気づく力(アウェアネス)」を鍛えるための「メンタルトレーニング」だと言えます。
では、どうやって鍛えたらいいのでしょうか?それは次回、詳しくお伝えしたいと思います。
最後まで注意を向けてくださり、ありがとうございました。
googleやゴールドマン・サックスなどの一流企業が続々導入し、アメリカでは一般市民レベルで大きな飛躍を見せている「マインドフルネス」。
一過性のブームではなく、現代人老若男女問わず必要とされるものとして認知されています。
科学的にもその効果が証明されており、ますます今後広がっていくと考えられます。
ヨガプラスはマインドフルムーブメントにフォーカスしたクラスを行うヨガ専門スタジオです。
ヨガプラス HPはこちら
<ライター>
吉田 昌生
ヨガ・瞑想講師 YOGA BEING真鶴代表
日本ヨーガ瞑想協会講師
23歳のころ精神的にバランスを崩し瞑想に出逢う。瞑想がもたらすメンタル調整効果に感動し、ヨガ・瞑想講師の道を志す。
以降、インドをはじめ世界35カ国以上を巡り、様々なスタイルの瞑想、ヨガ、心理学を学び実践する。
2014年:YOGA BEING真鶴を設立し、神奈川を中心に、ヨガ・瞑想の普及に努める。
「マインドフルネス」をべースにしたヨガクラスを指導。
2015年1月:「一日10分で自分を浄化する方法 マインドフルネス瞑想入門」(WAVE出版)出版
現在、メルマガ等で「マインドフルネス瞑想」についての情報を配信中。ヨガクラスの他にも、企業向けの研修、瞑想の個人セッションを提供している。全米ヨガアライアンス200時間指導者トレーニング修了。
・マインドフルネス瞑想入門無料メール講座
・吉田昌生のアメーバブログ
・吉田昌生公式ホームページ
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