リアルコミュニケーション量の差が、職場での自身の必要性や、職場で助け合いができる、という実感に影響
「これってうちの会社だけ?」「他社は何か工夫してる?」
他社の状況を知れば、自社の改善ポイントが見えてくる。
『職場の居心地WEB調査』では、職場の居心地に関連する身近なテーマでウェブ調査を行い、
その結果をレポートしていきます。
今回の調査テーマは……
【「自分は職場で必要とされている」と思う?思わない?】
リモートワークやウェブ会議が浸透し、同僚と直接顔を合わせなくても仕事が進められるようになりました。
その一方で、打合せや会議ではない、日々の「何気ないコミュニケーション」の機会は減ったように感じます。
そこで、今回の調査では、顔を合わせたリアルでのコミュニケーションの量が、働く人の気持ちに与える影響を調べるため、「職場メンバーとの信頼関係」をテーマにアンケートを取ってみました。
【目次】 Q1. あなたは、職場メンバーとのコミュニケーションが充分に取れていると思いますか?「オフィス出社時」と「リモートワーク時」、それぞれについてご回答ください。 Q2. あなたの職場には、困っているときに助け合える風土やチームワークがあると感じますか? Q3. 日々の中で、「自分は職場のメンバーから必要とされている」「信頼されている」と実感できることはありますか? Q4. 前問で、「自分は職場のメンバーから必要とされている」「信頼されている」と実感することが「ある」または「ない」とお答えになった理由があればお聞かせください。 |
[アンケート実施情報]
方法:インターネット調査 回収日:2022年9月7日~8日 対象:従業員数100名以上のオフィスで働く、デスクワークを含む業務を行う会社員、公務員 サンプル数:500人 |
- Q1. あなたは、職場メンバーとのコミュニケーションが充分に取れていると思いますか?「オフィス出社時」と「リモートワーク時」、それぞれについてご回答ください。 (n=500)
コミュニケーションが「充分に取れていると思う」「どちらかというと取れていると思う」の合計は、オフィス出社時では78.8%。対してリモートワーク時は48.6%に留まりました。
結果から、リモートワーク環境では「コミュニケーションが取れていない」と感じている人が半数以上いることがわかりました。それに対して、オフィスに出社してリアルで顔を合わせたときには「コミュニケーションが取れている」と回答した人が約8割。これからのオフィスには、これまで以上に「コミュニケーションの場」としての役割が求められてきそうですね。 |
- Q2. あなたの職場には、困っているときに助け合える風土やチームワークがあると感じますか?
次に、オフィス出社時のコミュニケーション量が働く人の気持ちに与える影響を調べるため、オフィス出社時にコミュニケーションが「充分に取れていると思う」「どちらかというと取れていると思う」と回答した人と、「どちらかというと取れていないと思う」「取れていないと思う」と回答した人に分け、アンケートを実施しました。
結果、オフィス出社時にコミュニケーションが「取れている」人のうち83.8%が、「自分の職場には困っているときに助け合える風土やチームワークがある」と回答。オフィス出社時にコミュニケーションが「取れていない」人では、42.5%に留まりました。
コミュニケーションが取れている人と取れていない人との間で、結果に大きな差が見られました。オフィス出社時のリアルなコミュニケーションの有無が、「自分が困ったとき、職場の仲間が助けてくれる」という信頼感にも影響を与えるようです。 |
- Q3. 日々の中で、「自分は職場のメンバーから必要とされている」「信頼されている」と実感できることはありますか?
次に、さきほどと同様に、オフィス出社時にコミュニケーションが「取れている」人と「取れていない」人に分けてアンケートを実施しました。結果、オフィス出社時にコミュニケーションが「取れている」人のうち80.2%が、「自分は職場のメンバーから必要とされている、信頼されていると実感できることがある」と回答。オフィス出社時にコミュニケーションが「取れていない」人では、36.8%に留まりました。
コミュニケーションが「取れていない」と感じている人のうち、「職場のメンバーから必要とされていると実感できる」と回答したのは約37%。つまり、オフィスでのコミュニケーション不足を感じる人のうち約63%が、職場のメンバーから必要とされているという実感を持てていない……という結果が見えてきました。 |
- Q4. 「自分は職場のメンバーから必要とされている」「信頼されている」と実感することが「ある」または「ない」とお答えになった理由があればお聞かせください。(フリーコメントより抜粋)
■「自分は必要とされている」と実感することが「ある」方からのコメント
「迷ったとき、相談したいときなど、すぐにコミュニケーションをはかってくれるから」
「上司が日頃から自分に仕事の進め方について自由に裁量部分を与えてくれるので、信頼されていると感じます」
「上の人同士の会話が聞こえてきて、私みたいにやる気がある人が来て助かるねって言われたから、必要とされていると感じてます」
「あなたが居るから頑張れる!という言葉を色んな方から言って頂ける」
「チームリーダーがこまめに話しかけてくれて、『これどうしたらもっと効率良くなると想う?』とか『それいいね!めっちゃ面白い』とか、会話を盛り上げてくれるから」
「上司にシステムやアルゴリズムについて質問される。役員にありがとうと言われる。先輩に○○さんのお陰で、と言ってもらえる」
「ありがとうと言われるから」
■「自分は必要とされている」と実感することが「ない」方からのコメント
「各メンバー同士でざっくばらんに話し合う機会が殆どないから」
「テレワークでコミュニケーションがあまりない」
「完全に別の仕事をしているためお互いの苦労や困っていることがわからない。親身になることができない。信頼されない」
「自分のアクションに対してのリアクションがないのでチームからまたは職場から必要とされていないと感じます」
「普段、雑談レベルのコミュニケーションを行うことがあまりない」
「部署内の情報のみならず、チーム内の情報共有がなく、ただ批判や業務ミスの指摘ばかりの会話以外ない」
「全くと言っていいほどコミュニケーションがなく、ちょっとした会話もないので、頼られてると感じる時がない」
必要とされていると実感することが「ある」方からのコメントを読んでいくと、「こまめに話しかけてくれる」「お礼を言ってもらえる」「意見を聞いてくれる」といった内容が多く見られました。こまめなコミュニケーションの積み重ねが「信頼されている」という実感に繋がるのでしょうか。 一方で、実感することが「ない」方からのコメントを読むと、「ざっくばらんに話し合う機会がない」「リアクションがない」など、日頃のちょっとしたコミュニケーションが不足している現状が見えてきました。 |
- まとめ
アンケートの結果から、オフィス出社時のリアルなコミュニケーションの有無が、「この職場の人は、自分が困ったときに助けてくれる」という信頼感や、「自分は職場のメンバーから必要とされている」という自己評価に大きな影響を与えることがわかりました。リモートワークも選べる時代だからこそ、オフィスに出社した際には従業員同士の「何気ないコミュニケーション」が生まれやすくなるような空間づくりがより大切になってきそうです。
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【引用について】
本調査内容は「プラス『職場の居心地WEB調査』より引用」などと明記いただければ貴社媒体や社内資料等に引用いただいて構いません。
Selected by COCOLOLO ライフ magazine 編集部