「感謝・感激・感動を引き出す原動力になる!」すべて学びにつなげる心の在り方とは?株式会社夢相続・曽根恵子さん 後編


仕事や趣味で最高のパフォーマンスを発揮するにはどうしたらいい?
悩みや不満など、ネガティブな気持ちはどのようにして解決すればいい?
こころと身体に休息を与えて、心身のバランスを上手に保つ方法は?

現代社会はストレスとの闘いです。「こころを整える」ためにどうすればいいのか、各界の著名人をゲストに招いてCOCOLOLOライフmagazine編集部がメンタル面の変化に着目しながら切り込んでいく「こころトーク」。

今回インタビューをさせて頂いたのは、前編に引き続き株式会社夢相続 代表取締役・曽根恵子さん。
曽根さんが創り出した「相続コーディネート」は、感情面・経済面に配慮した「オーダーメイド相続」を提案
後編では仕事へのやりがい、そして家族の在り方についてお伺いしました。

 


課題を整理し、前向きな選択を提案する未来への楽しみがある仕事です

編集部:相続では、どのような悩みを持つ方が多いのでしょうか?

曽根:これまで14,000人以上の方からご相談をいただいています。スタート当時は相続になってからの相続税の節税対策のサポートが中心でした。でも、多くの方のご相談に対応するうちに、相続になる前に対策をしてもらう必要性を痛感して、生前対策の本を出版したのです。そのあたりから、相続後だけでなく生前で悩みを抱えている方が足を運ばれるようになりました。

 

編集部:今の仕事を続けていてよかったと感じることは?やりがいについて教えてください

曽根:弁護士や税理士は社会的な評価が高い仕事です。弁護士は法律の専門家で「争い」の代理をするのが仕事。税理士は税務の専門家で会計の申告が仕事で、いずれも後処理になりがちです。

私が現在手掛けている不動産と相続は、それぞれに前向きな提案ができることが弁護士、税理士など士業との違いで、魅力でもあります。一人ひとり状況が違うからこそドラマがあるし、だからこそ前向きな選択肢がご提案できるんです。
状況に合わせてお話を聞きながら、課題を整理し、提案する。
お客様と一緒に歩んでいくのが私たちの役目です。家族の未来への楽しみをサポートできる仕事だからこそ、やりがいを感じています。

 

編集部:未来への楽しみがあるその一方で、他人には言えない悩みや苦労を抱えている方と接する上で、ご自身のメンタル管理はどうされているのでしょうか?

曽根:仕事が楽しいのでストレスを感じることはあまりないですね。とはいえ、ご相談に来られるご家族が必ず円満というというわけではありません。
時には本音が言えなかったり、本気で家族同士がいがみ合っているケースもあるのが現実です。
中には歩み寄りがなく、溝が埋まらないまま絶縁をされてしまう方も……。
すごく残念なことですが、お客様の状況を理解し、冷静に一歩引いたところで見ていかなければと感じる部分はあります。

 

 

編集部:落ち込んだ気持ちを持ち上げたいとき、何かご自身で実践している方法はありますか?

曽根:良いことも悪いことも、私たちにとって全ての事例が学びです。その度に考えさせられますが、マイナスな状況でも現実を見ながら次に向かおうとする意識が何よりも大切。
ネガティブなことに引きずられて落ち込む必要はないので「感謝・感激・感動を引き出す原動力になろう」という社是を全員で共有して取り組んでいます。全てが学びになります。通常の仕事であれば売上を上げて終わってしまいますが、私たちの場合、お客様の事例を残しておくことが会社の財産になります。
その時の提案や成果を事例化して残すことで仕事の見える化となり、お客様にも提供でき、活用してもらうことで社会貢献に繋がると思っています。

 

法律で解決するのが正解ではない。気持ちを救うサポートが必要

編集部:今と昔、家族の繋がりについてどう思われますか?

曽根:私は相続コーディネートの仕事が25年、不動産業が35年になります。以前は「家」を守っていこうとする家族の在り方が当たり前の時代。しかし、今日では親との同居が減り、生まれ育った家にそのまま住む人や家業を継ぐ人も減っています。そのため、昔に比べて家族間の結びつきは薄くなったように感じられます。

家族関係や繋がりが希薄になるにつれ、財産に対する考え方も変わっていきました。法律も変わって、財産を家に残す形から相続人に分け合う形となったのですが、ご家族によっては財産の譲り合いができず、実の兄弟より自分の家族を優先するあまりに、「貰えるものは貰おう」という人も出てきました。

 

編集部:さまざまな方が相談に来られるかと思いますが、接し方で気を付けていることはありますか?

曽根:相談に来て頂く方のお話を伺うところから入りますので、こちらから高圧的な言葉をかけることはありません。お客様と同じ目線でお聞きしますので、本音を話して頂くようにしています。
ご家族が揃わない場合は、お一人ずつ話して頂く場合もあります。
しかし、当社では相続人全員に同じスタンスで対応しますので、一方の味方にならないようにしています。お話を聞きながらも公平な立場で現実的な解決策や案をすり合わせていくご提案をし、解決のサポートをしています。

 

編集部:相続問題で家族が対立をしてしまった場合、例えばどのような解決方法がありますか?

曽根:「お気持ちはよくわかります」と、まずは共感することから入ります。相続の場合、両者が対立しているということは、それぞれに言い分があるはず。どちらが正しいのかは第三者では決められないので、不安や不満、本音などを聞き出した上で現実的な選択肢をご提案していきます。

通常、家族間でトラブルが起きた場合は弁護士や家庭裁判所に頼るのが一般的な解決策です。ですが法律に頼ってしまうと、財産の分け方は決まっても「気持ち」までは救ってもらえないのが現実です。調停しても裁判しても「気持ち」が収まらず、むしろ相手への憎しみとなり絶縁になってしまうケースばかりです。

家族の相続の場合は法律ばかりに頼るのではなく、当事者たちの気持ちを救いつつ、家族のきずなも保ってもらえるようなサポートが必要だと痛感しています。

 

編集部:問題に直面している方は心に余裕がない場合も多く見られます。具体的にどのようにして解決に導いていくのでしょうか?

曽根:できるだけ現在と将来に向けて考えて頂くことにしています。ご家族で円満に相続手続きをするには、過去にさかのぼらないようにとお伝えしていますね。というのも、過去の不満から責め合ってしまっては円満にいかないからなのです。

亡くなった方への感謝や敬意を表すことや、互いの思いやりを伝え合うことから始めていくように働きかけ、家族のきずなを再認識して頂くようにおすすめします。

 

家族の絆をつないでいく「生きた証を残す」方法とは?

編集部:「家族をつなぐキモチノート」というアプリ、なぜ作ろうと思われたのでしょうか?

曽根:親と離れて住んでいる方もいらっしゃれば、一緒に住んでいるのにコミュニケーションが取れていないご家庭が多いと感じています。ことさら、相続のことでもめている家族背景には、普段のコミュニケーション不足が明白です。もっと家族同士がコミュニケーションを取ってもらえたら……という思いから作ったアプリが「家族をつなぐキモチノート」です。

多くのご家庭が、「相続」という現実に直面してから家族と連絡を取り合い、最悪なケースになると、いちばん身近にいる家族が敵になってしまうことも少なくありません。家族の大切さやありがたさなど、家族がいちばん身近な存在だと気付いてもらいたいとも考えました。

 

編集部:「家族の絆」は現代社会における課題でもありますよね

曽根:メールやラインとはまた違う方法で、家族と身近にコミュニケーションが取れるツールがあればと思いました。
このアプリにはご自身のコンディションを整える機能もついています。COCOLOLOで自分の体調や気持ちをチェックした上で、ご家族にもキモチを伝えていく。
周りを励ます存在になるには、まず自分を整える必要があると考えています。

相続コーディネートという仕事を通し残念だなと感じてしまうのが、ご家庭によっては亡くなった人への感謝ではなく、財産ばかりに目がいってしまうこと。亡くなったご本人が、どんな生き方をしたのか?何を考えていたのか?それすら伝わっていないと感じることが多くありました。
そこで、キモチノートの中に「ありのままの自分」を生前に残してもらうことで「生きた証」にしてほしいし、ご自分の存在価値を家族や周囲に伝えてほしい。
そうすることで、亡くなった方に対して感謝の気持ちや敬意を自然に持てるのではないでしょうか。
残された家族が争わないように。家族の力となり、争わない円満な相続が無形の財産になれば、モノよりも価値があるようにも感じています。

 

編集部:最後に、COCOLOLOライフマガジン読者へメッセージをお願いいたします。

曽根:自分のキモチや生き方を伝えられるように、コミュニケーションを取ることで、自分にもご家族にも思いやりやきずなが生まれます。家族へのコミュニケーションを深め、自分の生きた証を残すことで相続も円満に進められ、それが家族の未来につながります。

私にとって「不動産」と「相続」はライフワークであり、多くの人にアプリ「家族をつなぐキモチノート」や、Webマガジン「家族をつなぐきずな倶楽部」を活用して頂き、活動をサポートして頂きながら、輪を広げられたらなと思います。これからもずっと取り組んでいきたい課題ですが、1人の力では実現しません。多くの人に参加してもらい、輪を広げられたらと思います。

 

 


さまざまな相続問題に正面から向き合う曽根恵子さん。家族のコミュニケーションの大切さをアピールし、人と人をつないでいくその姿勢は常にポジティブなものでした。どんなことでも学びと受け止めて「感謝・感激・感動を引き出す」という姿勢は、きっと皆さまにも伝わるものがあるのではないでしょうか。

現在、「一般社団法人家族をつなぐコミュニケーション研究会」では『家族への手紙』を募集中です。
詳細は「家族をつなぐきずな倶楽部」公募欄をご参照ください。


曽根 恵子(そね けいこ) KEIKO SONE
(株)夢相続 代表取締役 、(株)フソウアルファ、(株)グローバル・アイ 代表取締役
一社)家族をつなぐコミュニケーシヨン研究会 代表理事 一社)不動産女性塾 理事
公認 不動産コンサルティングマスター相続対策専門士・不動産有効活用専門士

(株)PHP研究所勤務後、昭和62年不動産会社設立、不動産コンサルティング、相続コーディネート業務を開始。相続相談に対処するため、平成12年NPO法人設立、内閣府認証を取得。平成13年に相続コーディネートを業務とする法人を設立、平成15年に東京中央区八重洲に移転し、平成20年に社名を【(株)夢相続】に変更。
【相続コーディネート実務士】の創始者として1万4300件の相続相談に対処。夢相続を運営し、感情面、経済面に配慮した“オーダーメード相続”を提案。“相続プラン”によって「家族の絆が深まる相続の実現」をサポートしている。
著書に「相続税を減らす生前の不動産対策」(幻冬舎)、「相続はふつうの家庭が一番もめる」(PHP研究所)等多数(著書・監修 50冊、累計 38万部)

家族との絆を深めることで人生をより豊かにするためのヒントを提供するWEBマガジン
家族をつなぐきずな俱楽部:http://kazoku-kizuna.jp

株式会社夢相続:https://www.yume-souzoku.co.jp/

 


編集:COCOLOLO ライフ magazine 編集部


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