怒るのも褒めるのも「シンプル」が信条 uka代表・ネイリスト 渡邉季穂さん Vol.2


現代はストレス社会と言われますが、適度なストレスはヒトの成長に欠かせません。では、ストレスに負けないためにはどうすればいいのでしょうか?「こころトーク」では、自身の不調と向き合い様々な分野で活躍する方や、こころに寄り添うお仕事をされている方に編集部がインタビューを行い、様々な角度から「こころ」にまつわるお話をうかがいます。

トータルビューティインダストリーとしてビューティにまつわる様々な事業を展開するukaの代表でネイリストの渡邉季穂さんのトーク2回目です。今回は、長年の経験から辿り着いた女性スタッフとのコミュニケーション術を語ってくださいました。

 

寄り添いすぎたり、ほめ過ぎたり、、、。甘やかしすぎてうまくいった試しがない

編集部:多くの女性スタッフを抱える代表として、スタッフとの距離の取り方のコツはありますか?

渡邉:寄り添い過ぎず、甘やかしすぎず、という距離感が大切だと思います。
昔からいろいろなやり方でスタッフと接してきましたが、変に気を遣ったり、おだてたり、やさしくし過ぎるのは結局表面上の関係にとどまり、お互いの信頼関係を築くことができません。

そんな経験もあって、私がスタッフとコミュニケーションをとる際に心がけているのは、とにかく「シンプルに接する」ということです。
気持ちをさぐるというようなことは一切せず、目の前の相手に対して素直に思ったことを伝えるようにしています。
怒るときもシンプルに怒ります。少し言い過ぎたと思ったら、あとで言い方については謝ることもありますが、「でも、私は間違ったことを言ったとは思っていないよ」とはっきり伝えます。

 

女性が多いからこそ、共感ベースのコミュニケーションを大切にする

編集部:変に気を遣い過ぎず、思ったことはシンプルに伝える、ですね。でも、それも相手を思ってのことですよね。

渡邉:はい。基本的に、どうすれば個々人が成長できるかということは、いつも考えて接しています。本当に辛ければ休ませることも大切です。

あと、女性って共感がベースにないとコミュニケーションが成り立たないと思います。ですから、ふだんから相手を見て、思ったことは素直に口に出すようにしています。
「似合う」「似合わない」「かわいいね」「おいしいね」から始まり、「髪切った?」「そのメイクいいね」などは必ず伝えます。そういう日頃からシンプルに思ったことを表現してきちんと相手に伝えることは、コミュニケーションを円滑にする上でも大切だと思います。

 

 

モノづくりで大切にするのは、気持ちに訴えかけること

編集部:たくさんある商品を拝見すると、どれも女性の気持ちに訴えかけるテーマ性があり、ukaならではのアプローチだと思います。

渡邉:モノづくりの最終決定を下すのは私ですが、きっかけはお客様との他愛もない会話だったり、ふだんお目にかかる様々な業界の方やスタッフの会話の中からヒントを得てモノづくりを進めていきます。

例えば、ネイルオイルは、女性の1日の中の「シチュエーション」と「気持ちの変化」をテーマにして、「こんな気持ちで朝を迎えたいよね」とか「会社が終わったらこういう感じで女性らしさを感じたいよね」というように話し合って、それぞれのシーンと気持ちに合うアロマの香りを決めています。

精油のブレンドは、フランスにラボを持つ調香師のビジネスパートナーが考えますから、もちろんフィトセラピーの知見や薬理的なエビデンスもありますが、最終的にはいくつかの試作の香りをスタッフも交えて試して、シチュエーションの気持ちにピンとくるものを絞り込んでいきます。

 

編集部:最終的に心に訴えかけるのは理屈じゃないということですね。

渡邉:もうすぐ発売する赤だけのマニキュアのシリーズも、6本ある赤の色合いが微妙に異なるのですが、「ちょっと青みがかったこの赤ならどんな気分になりそう?」とか「どういう気分の時にこの赤をつけたい?」とみんなで話し合って、それぞれの色名を、「be brave-勇気をもたらす」「laugh-声を上げて笑いたくなる」「hope-希望を抱いて前進させてくれる」などの気持ちで表しました。

 

社員とのコミュニケーションもモノづくりも、常に女性の気持ちと向き合っておられるのが印象的でした。次回は、そんな渡邉さんが、ハーブやアロマに興味を持ったきっかけとなったご自身のこころとからだについてお話を伺います。どうぞお楽しみに。

 


渡邉 季穂(わたなべ きほ) KIHO WATANABE
uka代表 /ネイリスト

トータルビューティインダストリーとしてビューティにまつわる様々な事業を展開する「uka」代表。サロン経営、サロンワークや媒体での創作、後進の育成のためのセミナーや講師として活動し、ネイルケアならびに独自のネイル技術の普及に努める。ネイルを単に指先のお洒落という概念からではなく、一人ひとりの個性を活かし、その人のライフスタイルをも考慮した、ナチュラルかつシンプルなネイルスタイルの提案を行う。その技術・経験・センスには定評があり、各界著名人やビューティ関係者からの信頼も厚い。


編集:COCOLOLO ライフ magazine 編集部


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