企業のウェルビーイングの実践とは?1位健康診断、2位ワークライフバランス推進、3位ストレスチェック

日本で唯一の総務専門誌『月刊総務』を発行する株式会社月刊総務(所在地:東京都千代田区、代表取締役:豊田健一)は、全国の総務担当者を対象に「ウェルビーイングに関する調査」を実施し、110名から回答を得ました。

【調査結果 概要】

  • 約半数の企業がウェルビーイングに取り組んでいる
  • ウェルビーイングで注力しているのは「フィジカルウェルビーイング」が最多
  • ウェルビーイングの取り組みとして、約8割が「ワーク・ライフ・バランス推進」を挙げる
  • ウェルビーイングに取り組む理由は「生産性の向上」が最多
  • ウェルビーイングに取り組んでいない理由は「何をすればよいかわからない」「経営陣の理解がない」など
  • 8割近くが社員のウェルビーイングを測定するアセスメント未実施

【調査結果 詳細】

  • 約半数の企業がウェルビーイングに取り組んでいる

「ウェルビーイング」とはなにか知っているか尋ねたところ、「よく理解している」と「なんとなく理解している」が合わせて58.1%と、約6割が「ウェルビーイング」を理解していることがわかりました(n=110)。

会社でウェルビーイングに取り組んでいるか尋ねたところ、「とても取り組んでいる」が10.0%、「やや取り組んでいる」が41.8%、「全く取り組んでいない」が48.2%という結果になりました(n=110)。

  • Career Wellbeing(キャリア ウェルビーイング):キャリアに対する幸福。ここでは仕事としてのキャリアだけでなく、人生もキャリアの一部として捉え、仕事とキャリア面での幸福を構築することを指します。
  • Social well-being(ソーシャル ウェルビーイング):人間関係に対する幸福。どれほど幸福をもたらす関係性を築けているかが判断基準になる。交流している量ではなく、信頼でき、愛情のある人間関係であるかどうかがポイントです。
  • Financial well-being(フィナンシャル ウェルビーイング):経済的幸福。報酬を得られているか、報酬に納得しているか、資産を自己管理できているかがポイントです。
  • Physical well-being(フィジカル ウェルビーイング):身体的な幸福。心身ともに健康で、身体的に健康で、毎日思ったように行動できるエネルギーがあるかどうかがポイントです。
  • Community well-being(コミュニティ ウェルビーイング):コミュニティに関する幸福。コミュニティを形成できているかが判断基準で、主なコミュニティとして居住地や家族、親戚、友達、学校、職場などがあります。
  • ウェルビーイングで注力しているのは「フィジカルウェルビーイング」が最多

ウェルビーイングのどの要素に取り組んでいるか尋ねたところ、「フィジカルウェルビーイング」が68.4%で最も多く、「キャリアウェルビーイング」が63.2%、「ソーシャルウェルビーイング」が43.9%と続きました(n=57/ウェルビーイングに取り組んでいる企業)。

ウェルビーイングのどの要素に最も注力しているか尋ねたところ、「フィジカルウェルビーイング」が36.8%で最多となりました(n=57/ウェルビーイングに取り組んでいる企業)。

  • ウェルビーイングの取り組みとして、約8割が「ワーク・ライフ・バランス推進」を挙げる

ウェルビーイングへの取り組みでどんなことを実施しているか尋ねたところ、「健康診断」が84.2%で最も多く、「ワーク・ライフ・バランス推進」が77.2%、「ストレスチェック」が75.4%と続きました。義務化されている「健康診断」や「ストレスチェック」に並び、「ワーク・ライフ・バランス推進」が上位に入りました(n=57/ウェルビーイングに取り組んでいる企業)。

健康診断:84.2%
ワーク・ライフ・バランス推進(テレワーク、フレックス制度など):77.2%
ストレスチェック:75.4%
産休・育休の推進:57.9%
1on1:52.6%
資格取得支援:47.4%
評価制度の運用:47.4%
学びの機会の提供:45.6%
社内コミュニケーション施策:43.9%
福利厚生の充実:43.9%
ダイバーシティの推進:42.1%
社内コミュニティの促進(部活動、分科会など):38.6%
キャリアデザイン研修:33.3%
食事面のサポート:17.5%
地域活動への参加:14.0%
副業支援:12.3%
スポーツジムの会費補助:10.5%
ウェアラブル端末の貸与:7.0%
ワーケーションの推進:1.8%
その他:5.3%

<力を入れている取り組みや独自性のある取り組み / 一部抜粋>
・月次コンディショニングアンケート
・健康士常駐
・社員食堂
・社内ジム&スタジオ
・昼寝スペース
・社内マッサージ師
・保健室
・健康的なおやつの設置
・15時のストレッチタイム
・月一回の健康トピックスの発信

  • ウェルビーイングに取り組む理由は「生産性の向上」が最多

ウェルビーイングに取り組む理由について尋ねたところ、「生産性を向上させるため」が71.9%で最多となりました(n=57/ウェルビーイングに取り組んでいる企業)。

  • ウェルビーイングに取り組んでいない理由は「何をすればよいかわからない」「経営陣の理解がない」など

ウェルビーイングに取り組んでいない企業に取り組んでいない理由を尋ねたところ、「何をすればよいかわからないから」が54.7%で最も多く、「経営陣の理解がないから」が50.9%と続きました(n=53/ウェルビーイングに取り組んでいない企業)。

  • コロナによる働き方の変化で、ウェルビーイングに与えた影響

  • 8割近くが社員のウェルビーイングを測定するアセスメント未実施

社員のウェルビーイングを測定するアセスメントを実施しているか尋ねたところ、「はい」が23.6%、「いいえ」が76.4%という結果になりました(n=110)。

  • 総評

今回の調査では、ウェルビーイングに取り組んでいる企業は約半数で、まだ取り組んでいない企業は「何をすればよいかわからない」「経営陣の理解がない」などの課題を抱えていることが明らかになりました。

コロナによる働き方の変化がウェルビーイングに与えた影響については、「コミュニティウェルビーイング」は4割以上が「悪くなった」と回答し、「フィジカルウェルビーイング」は「よくなった」が約2割「悪くなった」が3割弱と、見解が分かれました。感染者数が減少傾向にあり、出社日数を増やすなど、また働く環境に変化が生じている企業もあるでしょう。こういった中で社員のウェルビーイングを考えるにあたりまず現状を把握することは大切ですが、社員のウェルビーイング測定のためのアセスメント実施は約2割にとどまりました。ウェルビーイングの必要性を感じながらも何から始めればよいかわからないという声もありますが、まずは簡単なアンケートを実施するのもよいでしょう。

『月刊総務』7月号では、総務が知っておきたいウェルビーイングについての解説や事例を特集します。これからの取り組みの参考として、総務の現場に役立てていただければと思います。

  • 株式会社月刊総務 代表取締役社長  豊田 健一 プロフィール

株式会社月刊総務 代表取締役社長
戦略総務研究所 所長

早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルートで経理、営業、総務、株式会社魚力で総務課長を経験。日本で唯一の総務部門向け専門誌『月刊総務』前編集長。現在は、戦略総務研究所所長、(一社)ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアム(FOSC)の代表理事として、講演・執筆活動、コンサルティングを行う。著書に『経営を強くする戦略総務』(日本能率協会マネジメントセンター)など。
※「働き方」「リモートワーク・テレワーク」「総務関連全般」等についても取材可能です。

【調査概要】
調査名称:ウェルビーイングに関する調査
調査対象:『月刊総務』読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか
調査方法: Webアンケート
調査期間:2022年4月18日〜2022年4月25日
有効回答数:110件

■調査結果の引用時のお願い
※本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、出典元の表記をお願いします。
例:「『月刊総務』の調査によると」「『月刊総務』調べ」など

■『月刊総務』について
創刊58年の日本で唯一の総務専門誌。「すべての総務パーソンの心に、火を。」をキャッチフレーズとし、総務部門で働く人を中心に、幅広くビジネスパーソンに読んで役に立つ記事を提供。上場企業、大手事業会社、中堅・中小企業と、幅広い規模の企業に定期購読していただいております。(創刊:1963年6月/印刷部数:1万2,000部/定価:1,100円)

■株式会社月刊総務 会社概要
社名:株式会社月刊総務
代表:代表取締役 豊田健一
住所:〒101-0021 東京都千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda 305号室
設立:2018年8月
事業内容:
・日本で唯一の総務・人事部門専門誌『月刊総務』の発行
・バックオフィス業務の「困った」を解決する「月刊総務オンライン」の運営
・「総務セミナー」「総務サロン」の主催
・働き方改革関連コンサルティング 等
URL:https://www.g-soumu.com/

 


 

掲載元:PR TIMES

Selected by COCOLOLO ライフ magazine 編集部