紙とアプリはほぼ半々。紙家計簿派は「お金を使った実感がわく」から

手帳製造・OEMを手がけて67年の伊藤手株式会社(本社名古屋市:代表取締役社長 伊藤 亮仁 以下当社)は20代‐50代女性で紙の家計簿に関する調査を発表します。

本調査は20代~50代女性4,135人に対して「家計簿を定期的につけているか」「家計簿をつけるのに主に何をしているか」スクリーニング調査を行いました。その結果全体の43.7%が定期的に家計簿をつけている回答となりました。

「定期的に家計簿をつけている」と回答した人の内訳は「紙の家計簿のみを利用している」が36.4%、「紙の家計簿と家計簿アプリの両方利用しているが主に紙の家計簿を利用している」が7.0%、「紙の家計簿と家計簿アプリを同じくらい利用いている」が2.8%、「紙の家計簿と家計簿アプリを両方利用しているが、主に家計簿アプリを利用している」が5.9%、「家計簿アプリのみを利用している」が39.0%でした。

家計簿アプリとの共用も含めると紙の家計簿を使う人は全体の52.1%となりました。

これらのスクリーニング結果をもとに紙の家計簿のみ使っている404人を対象に「紙の家計簿を使う理由」や「家計簿アプリ」の利用有無など5項目について調査を行いました。

■調査結果サマリー

  • 紙の家計簿を使う理由は「自分で紙に記入したり集計する事でお金を使ったという実感がわく」が68.8%
  • 紙の家計簿を使っている人の家計簿アプリの経験者は36.6%
  • 紙のみの手帳へ戻った理由はアプリの設定や入力が面倒だったが54.7%
  • 家計簿をつけるのを挫折した経験がない人は56.7%
  • 家計簿の付け方は「ザックリ派」が58.7%

■調査背景
平成29年の総務省 通信情報白書によると2013年に家計簿アプリが誕生してから利用者が1ヶ月で20倍で増加となり個人の資産管理のICT化が進みました。*1

家計簿アプリが普及する中、当社では手帳に挟めるタイプの家計簿が欲しいという声が定期的に寄せられ、2019年より手帳に挟んで使える日付フリー・項目フリータイプの薄型家計簿の販売を始め、延べ2,000冊を販売しました。このような背景から紙の家計簿を使う人の割合や紙の家計簿を使う理由はどのような所にあるのかを確かめるため調査を行いました。

*1総務省通信通信情報白書(平成29年)第1部 スマートフォン経済のもたらす新サービス群第2節

■調査概要
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
対象者:20-50代女性
スクリーニング対象者:4,135人
本調査対象者:404人(紙の家計簿のみを利用している人)
調査期間:2021年2月22日-26日

図1:紙の家計簿を使う理由

紙の家計簿を使う理由は「自分で紙に記憶したり集計する事でお金を使ったという実感がわく」と回答した人が68.8%、ついで「自分で紙に記入したり集計する事でムダな支出を抑えることができる」が37.1%でした。自分で手を動かす事でお金の流れを見える化し、無駄遣いを抑制したいという節約意識が伺えます。

図2:家計簿アプリの経験有無

紙の家計簿のみを使っている人の中で表計算ソフトを含めた家計簿アプリの利用経験者は全体の36.6%となりました。(図2)

図3:紙の家計簿へ戻った理由

アプリを使った経験のある方に紙の家計簿のみ使う状態に戻った理由を聞いたところ「アプリの設定や入力が面倒だった」と回答した人が54.7%、次いで「自分に合った家計簿の管理を行うには紙の家計簿の方が便利だった」が35.8%でした。

紙の家計簿のみを使う人は自分の家計簿の付け方が習慣化していてアプリへの移行に手間を感じるのではないかと伺えます。(図3)

図4:家計簿を挫折した経験があるか

スクリーニング調査では63.4%の人が定期的に家計簿をつけていないという回答でした。家計簿をつける人よりつけていない人が多いという結果から、家計簿は持続的につける事ができるのか傾向を聞いてみました。

その結果「家計簿をつける事を挫折した経験はない」が全体の56.7%、1-3回挫折したが28.5%となり、挫折した経験がない人と合わせると全体の85.2%でした。紙の家計簿を使う方は家計管理の意識が高い傾向が伺えます。(図4)

 

図5:家計簿のつけ方

一方、家計簿の付け方に対しては「ざっくり」タイプが58.7%、「きっちり」タイプが20.8%、「こまめ」タイプが14.6%、「気まま」タイプが5.7%となりました。(図5)

■総括
家計簿の原点は「羽仁もと子考案主婦日記」の創出(1904年)にあると言われます。この日記帳は家計簿による家計管理と規律ある時間管理や家族管理のライフサイクルを記入できるように考案されました。*2

今回の調査では紙の家計簿のみを使っている人は、「継続してつける」「ざっくりつける」「紙に書き出す事でお金の流れを自分で把握したい」という傾向がみられました。

背景には女性の社会進出や環境の変化により、家計を管理するツールや記入する内容が多様化し、精緻に家計簿をつけるよりもお金の流れをしっかり把握しながらも、緩やかな記入ルールのもと長く継続したい意向があるのではないかという意向が読み取れます。

経済産業省ではキャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度、将来的には世界最高水準の80%を目指すという目標を掲げています。*3 このような流れから紙の家計簿も記入形式や、そもそも紙の家計簿を使う意義を見出していく必要性が高まっていると当社は捉えています。

今後は、より一層進むデジタル化・女性の社会進出に対応した仕様の家計簿を開発すると共に家計簿アプリを含めた継続性の高い家計簿の付け方の啓蒙等が必要と当社は考えています。

*2 日記をつづるということ 西川 祐子著 吉川弘文館 P106-107
*3 経済産業省 商務・サービスグループ キャッシュレス推進室 日本のキャッシュレス化の現状

  • 伊藤手帳株式会社 会社概要

伊藤手帳は昭和12年の創業以来、企業向けの手帳を自社で年間約800万冊を製造しています。10年前に個人向け自社オリジナルブランド ユメキロックを創設し、「セパレートダイアリー」を販売延べ80,000冊となりました。
また2020年6月に手帳カバーで作った「抗菌Wポケットマスクケース」が外したマスクを収納できる・新しいマスクを収納できる便利グッズとして36,000枚を販売。

2020年9月より業界初ハンカチのように折りたためる手帳「TETEFU」の販売を開始し当初目標の2倍を超える売上となっています。事業成長率9.53%(5年間)

商号: 伊藤手帳株式会社
代表者: 代表取締役 伊藤 亮仁
所在地: 〒461-0034 本社:愛知県名古屋市東区豊前町3-42 TEL:052-936-2363
事業内容: 各種手帳の製造、販売、一般書籍の製造、ビニール製品の製造
資本金: 10,000,000円
URL:伊藤手帳オフィシャルサイト https://www.ito-techo.co.jp/
自社ブランドユメキロック直営店  https://www.yumekirock.com/

 


 

掲載元:PR TIMES

Selected by COCOLOLO ライフ magazine 編集部