高硬度の海洋深層水飲料の摂取による、うつ病関連因子抑制の可能性をマウス実験で確認

赤穂化成株式会社(本社:兵庫県赤穂市、代表取締役社長:池上良成)は京都薬科大学と共同で、うつ病モデルマウスに高硬度の海洋深層水飲料*1を与えるとうつ様所見の発現が抑制されるとともに、腸内細菌叢に変化が生じることを確認し、その結果を2020年10月29日、第24回 海洋深層水利用学会 全国大会で京都薬科大学が発表いたしました。

近年、うつ病などの気分障害罹患者数は世界的に増加しており、様々な薬剤が開発され使用されていますが、その治療成績は十分ではありません。うつ病の誘発要因として、遺伝性素因に加え、現代社会に特徴的な心理社会的ストレスが注目されており、それを模倣した社会敗北ストレス(chronic social defeat stress、以下、CSDS)を負荷することにより作製した、うつ病モデルマウス(以下、うつ病マウス)を用いての研究が精力的に進められています。腸と脳は自律神経系や液性因子(ホルモンやサイトカインなど)を介して密に関連していることが知られています。この双方向的な関連を“腸脳軸(gut-brain axis)”といい、その機能不全がうつ病の発症要因と考えられています。

赤穂化成株式会社と京都薬科大学は昨年までに、うつ病を発症しているマウスは、発症していないマウスよりもビフィズス菌量が少ないこと、高硬度の海洋深層水飲料をマウスに与えることで腸内のビフィズス菌量が増えたことを報告し、海洋深層水飲料がマウスにおけるうつ様行動の誘発を抑制する可能性を示唆しました。

 

<昨年までの研究結果>
・ストレス感受性の高いマウスは、大腸のビフィズス菌量が少ない。
・うつ病を発症しているマウスは、うつ病を発症していないマウスよりもビフィズス菌量が少ない。
・マウスに高硬度の海洋深層水飲料を自由摂取させると、腸内細菌の多様性が高まり、大腸における
ビフィズス菌の量が有意に多くなる。(つまり、腸内環境が良くなりました。)

 

そこで今回、非定型うつ様所見としての体重増加と社会性の低下*2、ならびに腸内細菌叢の変化に対する、海洋深層水飲料の影響を評価しました。試験は、マウスを精製水飲用群、海洋深層水飲料飲用群の2群に分け、さらに、それぞれの群において、CSDSを与える群と与えない群の2群に分け、合計4群で行いました。CSDSは10日間負荷し、CSDS負荷1日前から実験終了時まで飲料を自由摂取させました。
その結果、①海洋深層水飲料を与えたうつ病マウスで摂餌量の変化がないものの、体重増加は有意に抑制されました。一方、②うつ病マウスの社会性低下は、海洋深層水飲料の摂取により一部改善されました。これらマウスの腸内細菌叢を分析したところ、③海洋深層水飲料を与えたうつ病マウスにおいて、一部の腸内細菌の相対割合が変化しました。

 

<まとめ>
・高硬度の海洋深層水飲料の摂取は、CSDSを与えたマウスに対して、うつ様所見の一つである
体重増加を抑制し、社会性の低下を改善することが示されました。
・うつ様所見の改善は、一部、腸内細菌叢の変化に起因する可能性が示唆されました。

【今後の展望】
高硬度海洋深層水飲料を摂取することで、うつ病発症予防に関する研究、さらにそのメカニズムに関する詳細な研究に発展させていきます。

*1 高硬度の海洋深層水飲料:水1 L中にMg 212 mg、Ca 73.8 mg、Na 60.1 mg、K 57.5 mgを含むミネラル量の多い水。
*2 社会性の低下:うつ様所見では興味行動が鈍化します。今回の試験では、マウスがストレス対象との接触域に入っている時間・回数で測定しました。

                   マウスの体重変化及び
摂餌量に対する高硬度海洋深層水飲料摂取の影響

 

 

 

 

      高硬度海洋深層水飲料の摂取はうつ様所見である体重増加を抑制します。


マウスの社会性に対する高硬度海洋深層水飲料摂取の影響

 

           高硬度海洋深層水飲料の摂取はうつ様所見である
興味行動の低下を改善する傾向を示します。

〈赤穂化成株式会社について〉
社名  :赤穂化成株式会社
所在地 :本社 〒678-0193  兵庫県赤穂市坂越329番地
東京支店:〒169-0073  東京都新宿区百人町2丁目24番9号 アマシオビル3階
代表者 :代表取締役社長 池上良成
概要  :独創的な基盤技術を核にして「海洋科学の開発技術」で制作された海洋深層水をベースに飲料の製造、
販売。
赤穂化成株式会社公式サイト:https://www.ako-kasei.co.jp

 


 

掲載元:PR TIMES

Selected by COCOLOLO ライフ magazine 編集部