ヨガをはじめて変わった!ヨガは心の取り扱い説明書だと思います。 ヨガインストラクター ikumiさん 前篇

今回の「こころトーク」は、ヨガインストラクターのikumiさん。一般企業の社員でありながら、平日の夜や休日にインストラクターをされており、フォロワー3200人というインスタのみの告知でレッスンはいつも大盛況。大人になってから習ったことはどれも長続きしなかったというikumiさんが気づけばのめりこんでいたヨガとは?ご自身の体も心も180度変わったというヨガの力、そして会社員でありママでもある自分だからこそ提供してきたいヨガの形などについてお話などをうかがいました。前篇、後篇2回に渡ってお届けします。


「ココロの柔軟性」を実感してどんどんヨガにはまっていった

編集部:どうぞよろしくお願いします。ikumiさんは初めからヨガのインストラクターを目指していたわけではなかったそうですね。

ikumi:そうなんです。なにせ大人になってから始めた趣味はことごとく長続きしなかったタイプで、子どものころから運動も全然していませんでした。

ヨガも、5年ほど前に、ただ流行っているからという理由で、週一回くらいなんとなく趣味として通い始めました。私は今も会社員として一般企業で働いていますが、当時はいろいろ悩みもあったりして、とにかく気分転換にレッスンに通っていた感じです。

それが、3か月ほどゆるゆると続けているうちに、レッスンに行くことが生活の活力になってきたのです。週1が週2になって、頻度がどんどん高まっていって気づくとハマっていました。

 

編集部:ハマった理由は?

ikumi:まずは、体が疲れにくくなりました。何かと憂鬱だった会社へも、「今日はヨガへ行く日、楽しいことがあるからまっいいか、、、仕事もがんばろう!」と思えるようになりました。

練習すればするほど体の柔軟性が高まってポーズができるようになるということはもちろんありましたが、それ以上にココロの柔軟性がどんどん高まるのを感じました。

 

編集部:ココロの柔軟性っていい言葉ですね。どんな感じですか?

ikumi:まず、人からの評価をいちいち気にしなくなりました。それまでの私は、仕事でもなにでも、他人からどう見られるか、どう評価されるかをいちいち気にしていました。

人から言われることに対して、「私のことなんて何も知らないくせに!」といった感じで、どちらかというとすべてを怒りに変えていました。また、それをねちねち思い出したりして、、、悪循環でしたね。それが、他人の言葉を「あ、それもそうだな、、、」と受け止められるようになりました。

年長者に対しても、子どものころから反発心が強かったのですが、「私より経験もあるんだし、尊敬しないといけないな」と、相手の欠点ではなくて尊敬できるところを見つけられるようになり、そうすると生き方がすごくラクになったのです。

ヨガをすることで、フィジカル面だけでなくメンタル面でもいい状態を保てるようになったので、ヨガは私の中では、「ココロの取扱書」といった感じです。

 

相手にとって気持ちのいい言葉を発することで人にやさしくなった

編集部:生き方がラクになったのは大きな変化ですね。

ikumi:性格も変わりました。以前はある意味完ぺき主義だったので、自分の子どもが赤ちゃんだった頃などは、ハイハイするから髪の毛1本でも落ちていたらダメだと思って、1日2回は掃除機をかけたり、カーテンを洗いまくってみたりして、自分をどんどん追い込んでいました。

自分がしんどくても誰にも頼れず、でも、ここで手抜きをして食卓にお惣菜なんか出したらダメだ!といった感じで、、、。

でも、ヨガをして、自分のイライラや発した言葉が、周りの人に与える影響についてとても敏感に気づくようになりました。

イライラするようなネガティブな内容であっても、それは使え方次第で変わるもので、発する前に伝え方を考えるようになりました。思ったことをすぐに口にするのではなく、「こういうふうに言ったら相手は気持ちいいだろうな」といったことをいつも考えています。これも私の中での大きな変化です。子どもや周りの人に対してもやさしくなりました。

 

魅せるヨガにこだわる理由

編集部:こころの安定とヨガはとても関係が深そうですね。

ikumi:もちろん今でも、例えば、私生活で気になることがあった後でヨガの練習をすると、いつもはとれるバランスポーズが崩れて、「今日はブレるな」とわかります。心のブレは必ずポーズに現れます。

例えば、うつ病の方の多くは自分が疲れていることに気づかないといわれていますよね。自分の変化に気づけるというのもヨガの大きなメリットで、自分の不健康な状態に気づいてひどくなる前に防ぐことにつながると思います。

 

編集部:そうやってご自身の変化に気づくようになり、人に教えるという立場に変わっていったわけですが、何かきっかけがあったのですか?

ikumi:実は、2年前に、SNSである方のヨガの投稿を見つけて、釘付けになったのですが、その出会いが大きなきっかけでした。その先生とは、その後偶然あるイベントでお会いできたのですが、SNSで見せる美しさ、逞しさ以上に人間性の深さがありました。メディアを通じてまで伝わってきた彼女のパワーはそこだったんだ!ということがわかりましたね。

結局、2年弱その先生が開催するクラスはほぼ全て参加しました。ヨガを習って、伝える言葉、信念、すべて影響を受けました。そして、その先生がアメリカに行くタイミングで、だったら自分が大好きなこのスタイルのヨガを私からみなさんに伝えたいと思い、教え方からものごとの考え方から集中的に直伝してもらって、今に至っています。

 

編集部:ikumiさんのヨガスタイルに大きく影響を与えているのですね。

ikumi:そうですね。身体的にも精神的にも外側のしなやかさと芯の強さを持つことや、自分にしかないいいエネルギーをシェアしていくというスタイルは今でもクラスで伝えています。わたしもメディアを通じて、たった1枚の写真からでもいいエネルギーが伝わるインストラクターになりたいと思っています。そして、その写真を見た一人でも多くの人が「わたしにもできるかな?」と興味を持ってくれたらうれしいです。

 

後篇に続く


ikumi

20歳で海外アパレルブランドのPRとして勤務。
運動とは無縁の仕事一筋の生活を送り、出産を経て、フルタイムの仕事に復帰。
仕事と子育ての合間を利用し「流行っているから」という軽い理由ではじめたヨガ。
練習を重ねるごとに体の柔軟性や身体能力が高まり、思い通りに自身の体と心をコントロールできることに面白さを覚え、国内外のスタジオで本格的に学びはじめる。
現在、中目黒、代官山、豊洲エリアのスタジオでクラスを開催。
Instagram @ikumi.yoga


編集:COCOLOLO ライフ magazine 編集部