仕事のストレスで太るのか?

仕事のストレスと食生活

仕事でストレスを感じる要因として、業務量の多さやタスクの締め切りのプレッシャー、上司や同僚、取引先との人間関係、あるいは、仕事に対するやりがいの欠如など、様々な要因が挙げられますが、これらの要因が重なると心身の不調につながります。

では、食生活にはどんな影響があるでしょうか。

誰もが想像しやすいのが、ストレスによる暴飲暴食です。私たちはストレスを感じると、無意識のうちに食べる量が増えることがあります。特に、高カロリーや高脂肪(ジャンクフードや揚げ物など)の食べ物を欲しやすくなります。これはストレスホルモンと言われる「コルチゾール」が増加することで、食欲が刺激されることなどが原因です。そして、ストレスによる暴飲暴食を続けていると、肥満や生活習慣病(糖尿病、高血圧)のリスクが高まります。

一方で、仕事のストレスで食欲不振になることもあります。これは、ストレスを感じると交感神経が過剰に働き、副交感神経が抑制されるため、消化機能が低下し、食欲が減退することが要因の1つとして考えられます。また、不安やプレッシャーが強いと、脳がストレスに対処することを優先し、食事への関心が薄れることも要因として考えられます。

では、この一見すると矛盾しているような状況をどう考えれば良いのでしょうか?それを明らかにした研究を次に紹介します。

もともとの体型が影響する!?

仕事のストレスが体重にどう影響するかを、フィンランドのヘルシンキ大学およびイギリスのロンドン大学が共同で、7,965人のロンドンで働く人たちを対象に、5年間追跡調査しました。

それまでの研究は・・・

 

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【執筆者プロフィール】

板生 研一

WINフロンティア株式会社創業者&CEO / MBA&PhD(医学)/ SONY出身 / 東京成徳大学経営学部特任教授 / メンタル・マネジメント、クリエイティビティ・マネジメント、アントレプレナーシップの研究と実践 / 信頼できるエビデンス(海外学術研究等)に基づき発信 / noteで『起業家兼研究者が考える メンタル・マネジメント法』を連載中