マインドフルネスと呼吸(後編)

マインドフルネス実践時の呼吸とヨガの呼吸法の違いとは?

ここからは、マインドフルネス瞑想と呼吸法の違いについてお話しします。マインドフルネスでは、呼吸をコントロールしません。一方、呼吸法では、呼吸を理想の状態にコントロールします。ここが大きな違いです。

これはどちらがいいとか悪いとかではなく、それぞれの目的が異なります。それぞれの目的の違いを理解して使い分けることが大切です。

■マインドフルネス瞑想の目的

感じるセンサー(アウェアネス)を高めることにあります。だから、呼吸に対して気づいていることが重要なポイントになります。呼吸法のように、呼吸を深めることやリラックスすることが目的なのではありません。「マインドフルネス」では、呼吸が浅くても、リラックスできなくても、集中できなくてもいいんです。

それよりも、自分の状態や感覚に対してジャッジせず、ありのまま観察していくことがなによりも大切です。だから「マインドフルネス」の実践では、呼吸をコントロールしません。

■呼吸法の目的

かといって呼吸をコントロールすることが悪いことではありません。私はヨガ講師の立場から、呼吸をコントロールすることも心を調整するうえではとても有効だと思います。例えば、意識的に、ゆっくり息を吐くことで副交感神経が優位になります。それにより、「心拍数の低下」「血圧の正常化」「ストレスホルモンの減少」「発汗抑止」「免疫システムの強化」「血液サラサラ」などの「生理反応」が引き起こされ、自然と穏やかな心の状態に導かれていきます。

 

呼吸をゆったりとさせると、心も呼吸に導かれて落ち着いてきます。とくに初心者の方の場合、マインドフルネス瞑想の前に、ヨガや呼吸法を行うと、呼吸筋が緩み、リラックスできるのでオススメです。

ただし、ある程度、呼吸が落ち着いたら、「呼吸の長さや質」を重視する側(=呼吸法)から、「呼吸に対する注意の質」を重視する側(=マインドフルネス)へとシフトしていくようにしましょう。それまでの「努力」や「方向性」も手ばなして、自然に繰り返される呼吸の身体感覚(鼻先や、お腹の縮み、広がり)をありのまま感じることに専念していくようにします。

「理想の状態に調整するモード(DOINGモード)」から「現実をあるがまま受け入れるモード(BEINGモード)」に切り替えていくと、結果として瞑想も深まりやすくなります。

いかがでしたでしょうか。
5分、呼吸に集中する。。ご無理の無い程度に、一度是非お試しください。

googleやゴールドマン・サックスなどの一流企業が続々導入し、アメリカでは一般市民レベルで大きな飛躍を見せている「マインドフルネス」。
一過性のブームではなく、現代人老若男女問わず必要とされるものとして認知されています。
科学的にもその効果が証明されており、ますます今後広がっていくと考えられます。
ヨガプラスはマインドフルムーブメントにフォーカスしたクラスを行うヨガ専門スタジオです。

ヨガプラス HP:こちら

<ライター>

吉田 昌生P1040830

ヨガ・瞑想講師 YOGA BEING真鶴代表
日本ヨーガ瞑想協会講師

23歳のころ精神的にバランスを崩し瞑想に出逢う。瞑想がもたらすメンタル調整効果に感動し、ヨガ・瞑想講師の道を志す。以降、インドをはじめ世界35カ国以上を巡り、様々なスタイルの瞑想、ヨガ、心理学を学び実践する。

2014年:YOGA BEING真鶴を設立し、神奈川を中心に、ヨガ・瞑想の普及に努める。
「マインドフルネス」をべースにしたヨガクラスを指導。

2015年1月:「一日10分で自分を浄化する方法 マインドフルネス瞑想入門」(WAVE出版)出版

現在、メルマガ等で「マインドフルネス瞑想」についての情報を配信中。ヨガクラスの他にも、企業向けの研修、瞑想の個人セッションを提供している。全米ヨガアライアンス200時間指導者トレーニング修了。

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