ローヤルゼリーの有用性が明らかに!「更年期のうつ症状」改善や、「腸管免疫」の活性などに有用

第9回アジア・オセアニア生理学会連合大会(FAOPS)が、3月28日から31日まで神戸国際会議場で開催され株式会社山田養蜂場(本社:岡山県鏡野町、代表:山田英生)が研究支援をおこなっている「みつばち研究助成基金」を契機に発展した、ローヤルゼリーの健康への効果を明らかにした発表がなされました。

アジア・オセアニア生理学会連合は、この地域における生理学の振興と研究者の交流を目的に30年前に設立された国際学会です。各国の医学・生理学関係の学会が後援し、現在、加盟国14、準加盟国6を数えます。4年ごとに大会が開催され、日本での開催は初。今回は東京工業大学 大隅良典教授などノーベル賞受賞者2人を含む世界各国から約2000人の研究者が参加、さまざまなテーマで研究発表がおこなわれました。

大会三日目の30日(土)に、立命館大学 丸中良典教授を座長とするローヤルゼリーについてのシンポジウム*が開催、ローヤルゼリーの健康への有用性を示す以下の三つの研究成果が発表されました。活発な討議が展開、ローヤルゼリーへの関心の大きさが示されました。

*Physiological function of royal jelly contributing to healthy longevity -The effectiveness on Locomotive syndrome, Menopausal disorders, Infectious diseases-

  • (1)ローヤルゼリーはサルコペニアの進行を予防する

天津医科大学 公衆衛生学院 栄養疫学研究所 牛凱軍先生代理の吴紅梅先生からは、酵素分解ローヤルゼリーが高齢者の筋力低下に与える影響についての発表がありました。

老人ホームに入居している65歳以上の被験者150名を、プラセボ飲用グループ、酵素分解ローヤルゼリーの低用量飲用グループ、同高用量飲用グループの3つに分け、飲用を始めてから12か月後の握力を測定しました。その結果、酵素分解ローヤルゼリーの飲用量に応じて握力の低下が抑制され、高用量で飲用したグループではプラセボ群よりも顕著に抑制されました。

以上のことから、酵素分解ローヤルゼリーが高齢者の筋力低下を抑制する可能性が示唆された、と結論づけています。

  • (2)ローヤルゼリーは更年期による物忘れやうつ症状等の神経症状を改善する

更年期になると、女性ホルモンの急激な低下から、ほてり・のぼせ、骨粗しょう症のほか、物忘れや抑うつ不安症状などが起きてQOLが低下します。静岡県立大学大学院 薬学研究院 生化学講座 南彰先生は、酵素分解ローヤルゼリーの精神症状や認知機能への効果について発表しました。

更年期モデルを、「酵素分解ローヤルゼリー」、「エストロゲン」、比較対象として「水」の三つのグループに分け、それぞれを84日間毎日摂取させました。記憶能力とうつ様行動を評価した結果、酵素分解ローヤルゼリーを摂取させたグループは、水摂取グループに比べ記憶能力の有意な改善がみられました。うつ様行動については、低用量エストロゲン摂取では改善しないのに対し、酵素分解ローヤルゼリー摂取では有意な改善が確認されました。

このほか、酵素分解ローヤルゼリーには、骨の強度を改善する可能性があるとも報告されました。

  • (3)ローヤルゼリーの10-ヒドロキシデカン酸は抗原特異的な粘膜免疫応答を誘導する

ローヤルゼリーについては、風邪をひきにくくなった、体調がよくなったなどの経験が知られています。熊本大学大学院生命科学研究部附属グローバル天然物科学研究センター 環境分子保健学分野 三隅将吾先生は、ローヤルゼリーの腸管免疫活性化への効果についての発表をしました。

気管や腸管などの粘膜で、外敵(抗原)の侵入を防ぐため働く免疫物質が「IgA」抗体です。そこで、酵素分解ローヤルゼリーを摂取すると抗原特異的なIgA抗体の産生が誘導されるか調べました。評価モデルを2グループに分け、一方には抗原を1mg、他方には抗原1mgと酵素分解ローヤルゼリー240mgを同時に摂取させ続け、1、2、20日目の糞便を採取、抗原特異的なIgA抗体量を測定しました。

抗原のみのグループではIgA抗体の検出量にとくに変化はありませんでしたが、抗原と酵素分解ローヤルゼリーの同時摂取グループでは、著しく増加し腸管の免疫が活性化されたことが示されました。この活性化には、ローヤルゼリーに含まれる10-ヒドロキシデカン酸が関与することがわかってきた、と発表しています。

「山田養蜂場みつばち研究助成基金」について
株式会社山田養蜂場では、予防医学の観点から、ミツバチ産品(蜂蜜、ローヤルゼリー、プロポリスなど)をはじめとする天然素材を用いた健康寿命の延伸の研究に取り組んでいます。その一環として2008年に「山田養蜂場みつばち研究助成基金」を設立し、研究者の支援をしています。有望な成果が得られたテーマについては、共同研究等で発展を援助してまいりました。今後もさまざまな研究を支援し、その成果を発表する活動を続けてまいります。

 


掲載元:PR TIMES

Selected by COCOLOLO ライフ magazine 編集部