時代が変われば疲れも変わる?!働く平成ママは、「背中」「足」「腰」がお疲れ気味
今回は昭和の間に未就学児の育児を行っていた「昭和ママ」250名(有職・無職問わず)と、平成の現在、未就学児の育児を行っているイマドキの働く「平成ママ」250名とを比較し、家事・育児を通して体にかかる負担を調査しました。さらに、生活史研究家・阿古真理氏に「昭和ママと平成ママの家事・育児」の違いに関するお話を伺いました。
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[調査概要]
・調査対象:
■平成ママ/現在未就学児の育児を行っている有職ママ 250名(20代~50代)
■昭和ママ/昭和の間に未就学児の育児を行っていたママ 250名(50代~70代)
・調査期間:2019年3月11日~3月12日
・調査方法:インターネット調査
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■「昭和ママと平成ママの育児・家事事情」レポートサマリー
- アイロン、雑巾がけ…手がかかる家事は昭和ママに軍配、平成ママは立ちっぱなしの苦労も
- 「おんぶ」の昭和ママ、「抱っこ」の平成ママ。買い物時のおんぶ/抱っこ差は20pt以上も
- 働く平成ママは、「背中」「足」「腰」がお疲れ気味!? 一方、家事・育児はパートナーと分担
- 肩たたき券をもらった経験は昭和ママ59%に対し、平成ママは14%…時代にあったギフトの必要も!?
- 参考:【専門家インタビュー】料理、洗濯…昭和と平成、家事・育児の違いを振り返り
■アイロン、雑巾がけ…手がかかる家事は昭和ママに軍配、平成ママは立ちっぱなしの苦労も
はじめに、昭和ママと平成ママの家事・育児などの日常生活を比較すると、「家族全員のアイロンがけ」(昭和ママ:60%、平成ママ:17%)では43ポイント差、「日常的な室内の雑巾がけ」(昭和ママ:48%、平成ママ:17%)では31ポイント差など、手がかかる家事の実施率については昭和ママが平成ママを大きく上回る結果となりました。
一方、働く平成ママに関しては「仕事や通勤で立ちっぱなしの機会が多い」と感じている人が半数超(51%)となり、働く平成ママたちの中には立ちっぱなしのつらさを感じている人も少なからずいるようです。
■「おんぶ」の昭和ママ、「抱っこ」の平成ママ。買い物時のおんぶ/抱っこ差は20pt以上も
続いて、こうした家事を行いながらの育児状況について比較を行いました。「おんぶをしながら家事をこなすことが多い」と回答したのは昭和ママが56%、平成ママが40%と16ポイントの差。一方、「抱っこしながら家事をこなすことが多い」のは、昭和ママが25%、平成ママが51%と平成ママが大きく上回っており、「おんぶしながら家事=昭和ママ、抱っこしながら家事=平成ママ」と言うことができそうです。
「おんぶの昭和、抱っこの平成」の差が顕著にみられたのは、「買い物」です。おんぶ率で昭和ママが20ポイント(昭和ママ34%:平成ママ14%)上回る一方、抱っこ率では、平成ママが36ポイント(昭和ママ38%:平成ママ74%)も多く見られました。
■働く平成ママは、「背中」「足」「腰」がお疲れ気味!? 一方、家事・育児はパートナーと分担
家事と育児に加え、仕事をしている人もいるママたち。そこで、一日を終えた後に体の疲れを感じることがあるという昭和ママ225名・平成ママ244名に、どこに疲れを感じるかきいてみました。働く平成ママの「背中」「足」「腰」がそれぞれ10ポイント以上も昭和ママより多くなっています。
仕事で立ちっぱなしとなる人も多いようで、「抱っこ」しながら家事をこなす平成ママは、一日を終えた時に「背中」「足」「腰」に大きな負担を感じやすいことがうかがえます。特に家事や育児に加え、仕事で取る体勢・姿勢が平成ママの体の疲れには大きく影響しているようで、「日中はパソコンに向かい、それ以外は家事をするだけで休憩する時間がなく、背中が張ってくる」(34歳:平成ママ)、「家事や通勤で歩くことが多いから足が疲れる」(45歳:平成ママ)などの意見が聞かれます。
しかし、平成ママもただ大変なばかりではありません。パートナーと家事や育児を分担できているかきくと、「育児」では昭和ママと30ポイント差(昭和ママ:24%、平成ママ:54%)、「家事」では33ポイント差(昭和ママ:11%、平成ママ:44%)となり、パートナーと上手に家事・育児を分担している平成ママの姿も垣間見える結果となりました。
■肩たたき券をもらった経験は昭和ママ59%に対し、平成ママは14%
…時代にあったギフトの必要も!?
最後に、こうした体の疲れを癒やす家族からの定番ギフト「肩たたき券」についてききました。すると、「子どもや配偶者からもらったことがある」と回答した昭和ママは59%、平成ママは14%となり、昭和ママが大きく上回る結果に。
肩に負担がかかる「おんぶ」をしながら日常的に家事を行っていた昭和ママにとって、「肩たたき券」は家族からの気遣いの証だったと言えるかもしれません。しかし、もらってうれしい気持ちは昭和も平成も変わらないようで、「肩こりのつらさが実際に減るだけでなく、肩たたき券をくれるというその気持ちが本当にうれしい」(67歳:昭和ママ)、「そういう気持ちだけで元気になれる」(34歳:平成ママ)などの声も聞かれます。
昭和ママと比較し、「背中」「足」「腰」がお疲れ気味な平成ママには、「肩たたき券」に代わる新しいギフトを検討してもよいかもしれません。
■参考:【専門家インタビュー】料理、洗濯…昭和と平成、家事・育児の違いを振り返り
昭和ママと平成ママの家事・育児の違いについて、生活史研究家・阿古真理氏にお話を伺いました。
◆「昭和の家庭」イメージは1970年ごろに完成、揚げ物料理が多く昭和ママたちは掃除に苦労も
都会の主婦についてですと、家電や立ち流しのキッチンが昭和30年代以降にどんどん入ってきます。昭和40年代くらいになると大体のものが揃い、1975年ごろには主な家電の普及率が100%近くなります。そのあたりが、いわゆる「昭和の家庭」の姿が出来上がってきた時ですね。生活の変化としては、特に料理の変化が挙げられます。昭和50年代の終わりくらいには、料理番組を通じて「一汁三菜」っていう言葉が広まりだし、料理がだんだん華やかになってくる。肉や魚も当たり前になり、卵も安くなって、朝ごはんには卵料理が定番になりました。同時に洋食スタイルが憧れになり、コロッケやエビフライなどの揚げ物を作っていたのが昭和のお母さんたちです。油を使う調理が増えるので、台所が汚れるわけですよ。当時のキッチンの換気扇は、専用カバーもなく、それは掃除が大変なんです。当然システムキッチンではないので、凹凸が多くて。キッチンのお掃除には苦労されていたお母さんが多いと思いますね。
◆おんぶ紐が一般的だった昭和、手間のかかる家事をしながらおんぶをするお母さんも
お部屋の掃除に関しても苦労は同様です。家電では、掃除機の普及が一番遅いんです。それはなぜかというと、元々みなさんほうきで部屋の中を掃いたりとか、はたきで落としてそれを掃いたりとか、畳の上は茶殻をまいたりとかそういう掃除をしていたわけですよ。畳がある家が普通だったので、畳の掃除が必要だったんですね。で、今のようにフロアもフラットではなく、でこぼこしているし、狭い家の中に色々なものを置いているので、掃除機をかけるとものをどかさないといけなくて、あまり必要性を感じていないお母さんもいたという理由からなんです。床を拭くと言ったら、ぞうきんを水で湿らせて、という時代です。昭和はまだ、家事の手を抜くのがいけないような価値観がありましたね。でも、その反面ママたちも楽しんで家事をしている時代です。
また、育児でいうと、少なくとも昭和50年代くらいまでは外出時には「おんぶ紐」という習慣が残っていました。家の中でも、子どもをおんぶしながら料理するお母さんもいたかもしれないですね。平成のはじめくらいに、私、子どもが台所に入ってこないようにする柵があってびっくりした記憶があります。ああやって、2~3歳の子が入れないようにしていたのが平成に入ってからかなと思います。
◆平成の家事・育児事情はどう変わった?「手抜き」の肯定、男性の参加も変化の一因に
平成になると家電や台所設備もどんどん進化します。まず、システムキッチンが80年代くらいから普及していきます。冷蔵庫は大型化していきますね。今は冷蔵庫の表面を拭いただけで汚れが取れたりするじゃないですか。今はそういうものを通じて、お手入れが楽な家電・台所設備は増えていますね。そういう意味で、50~60年前とお手入れの手間を比較するとだいぶ楽になっています。あとは、平成、特に2000年代になって割とお母さんの地位が変わってきたと思います。それまではお母さんが小さい子どもを連れて遠出することに対して、世の中のプレッシャーが強かった。でも、2000年くらいからベビーカーを押して電車に乗るっていうお母さんが増えてきて。お母さんが子どもを連れて遊びにいったり、遊び場に託児所を設けるような施設も出てきて、「お母さんだって遊んでいいよ」という空気になってきたと思います。それまではお母さんは遊んじゃダメという心理がありました。これも価値観の違いの問題です。
2010年代の半ばごろからだと思いますが、家事の省力化を訴える声が大きくなりはじめるまでは、まだ家事の手抜きに対する罪悪感が残っていた。でも今は、家事の手を抜くことは間違いじゃないという風にママたちが手抜きを自己肯定できるようになりました。あとは、パパたちの「イクメン」ブームも、今から10年くらい前に始まって、男の人も恥ずかしくなくなってきました。10年遅れて、パパが「育児が楽しい」と言っても大丈夫な雰囲気になってきた。そして、男性が育休をとるようになってきたのがここ最近です。
「きちんと家事をする」という意識の問題がバックグラウンドにありつつ、お手入れの手間の大変さがあるのが昭和ママで、そこから抜け出そうとして、徐々に家事の楽な家電がそろっていったのが平成ママだと思います。平成の今は、お母さん自身の疲れにも肯定的な時代。共働きの方も多くて、座り仕事の場合は腰や肩に、立ち仕事の方は足に疲れも溜まるでしょうし、ママたちの疲れのたまった部位に合わせてケアが必要だと思います。
◆阿古真理氏 プロフィール
作家・生活史研究家。1968年兵庫県生まれ。1991年神戸女学院大学を卒業。広告制作会社を経て、1999年より東京に拠点を移し、フリーでジャーナリズムの分野で取材・執筆を中心に活動。食や暮らし・女性の生き方などの今と歴史、写真などをテーマに、書籍やコラム、エッセイなどを手掛ける。主な著書に『パクチーとアジア飯』(中央公論新社)、『料理は女の義務ですか』・『小林カツ代と栗原はるみ』(共に新潮新書)、『なぜ日本のフランスパンは世界一になったのか』(NHK出版新書)、『昭和の洋食 平成のカフェ飯』(ちくま文庫)、『「和食」って何?』(ちくまプリマー新書)、『ルポ「まる子世代」』(集英社新書)など。
■【商品紹介】働く平成ママに「肩たたき券」に代わるギフトを! エアーマッサージャー「コードレス レッグリフレ(EW-RA38)」
今回の調査で、昭和ママと比較し、働く平成ママたちが疲れを感じやすいパーツの一つであることが分かった「足」。
パナソニックから発売中のエアーマッサージャー「コードレス レッグリフレ(EW-RA38)」は、家ではもちろんオフィスや長時間の移動中、スポーツの後などでも手軽にマッサージがしたいというニーズに応え、単3形電池(充電池推奨※)対応に加え、従来の操作器やエアーホースを一体化したコンパクトなコードレス対応モデルです。
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商品名:エアーマッサージャー「コードレス レッグリフレ(EW-RA38)」
価格:オープン 発売日: 発売中
URL:https://panasonic.jp/massage_parts/products/ew-ra38.html
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Selected by COCOLOLO ライフ magazine 編集部