ポリフェノールだけじゃない?!仕事中のコーヒーナップ(仮眠)でパフォーマンスアップ

ネスレ日本株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役 社長 兼CEO 高岡 浩三、以下「ネスレ」)は、4月7日の世界保健デーに合わせ、神戸本社社員のコーヒー飲用量、ポリフェノール摂取量と健康に関する調査を実施しました。その結果、社員は平均で日本人の2倍以上に相当する1日3杯以上のコーヒーを飲用し、ポリフェノール摂取量が多く、血圧、HDL-C(善玉コレステロール)、HbA1c(糖尿病リスクの指標)の正常者比率が高い傾向が見られるなど、健康診断結果が良好であることが分かりました。また女性社員はコーヒーの飲用量が多い人ほど、血圧、中性脂肪、GPT(肝機能マーカー)の数値が低く、特に血圧はコーヒーを3杯以上飲んでいる人の数値が低いことも示されました。

日本をはじめ世界では、コーヒーと健康に関する様々な研究報告(※参考資料)が発信されており、日本人はコーヒーから最も多くのポリフェノールを摂取していることが知られています。ネスレではコーヒーを飲用する社員が多く、社員が手軽にコーヒーを飲むことができる職場環境が整っており、コーヒーでポリフェノールを摂取する習慣を社員自らが実践して、「1日3杯のポリフェノール習慣」が社会に浸透していく活動を推進していきます。また今後も同様の調査を継続的に実施していく予定にしています。

■ネスレ日本社員健康調査結果サマリー
・日本人の平均コーヒー飲用量(※1)の2倍以上に相当する1日平均3杯以上のコーヒーを飲んでいた。(※1)ネスレ調べ
・総ポリフェノール摂取量平均は1494mg/日で、日本人の調査としては最大量。ポリフェノール摂取の60.5%がコーヒー由来だった。
・正常な血圧(130/85mmHg未満)の値を持つ人の比率は82%で、全国調査(平成28 年国民健康・栄養調査)の72%よりも高かった。
・HDL-C(善玉コレステロール)、HbA1c(糖尿病リスクの指標)では正常な値を持つ人の比率が特に女性で高い傾向がみられた。
・女性社員はコーヒーの飲用量が多い人ほど、血圧、中性脂肪、GPT(肝機能マーカー)の数値が低く、特に血圧はコーヒーを3杯以上飲んでいる人の数値が有意に低かった。

 

■コーヒーナップでポリフェノールを摂取する取り組みを開始

                                                              仮眠室(イメージ)

ネスレは6月より、神戸本社内に設けられている喫煙室を廃止し、その一部スペースを仮眠室へとリニューアルします。仮眠室では、社員が仮眠前にコーヒーを飲むコーヒーナップ(※2)を取り入れ、コーヒーでポリフェノールを摂りながら、日中の眠気を解消し、様々な場面で「1日3杯」のコーヒーを楽しむことができる取り組みを開始します。
(※2)コーヒーナップ:15分程度の短い仮眠の前にコーヒー(カフェイン入り)を飲む仮眠スタイルです。私たちには、脳の働きを回復するために睡眠が必要です。眠気は日中にも起こり、短い仮眠をとることは眠気を飛ばすのに有効ですが、長い仮眠は目覚めた後も眠気が残り、仮眠後の活動時間帯のパフォーマンスにプラスに働きません。そこで、15分程度の短い仮眠が有効とされています。さらに、その短い仮眠の前にコーヒーを飲むことにより、ちょうど起きた頃にカフェインでシャキッとし、その後のパフォーマンスに役立つと言われています。

 

■調査を監修した東洋大学 食環境科学部 近藤和雄教授(医学博士)の見解

「ポリフェノールの適切な摂取量は、現在の段階では明らかにされていない。ただし、動脈硬化の原因とされるLDL-C(悪玉コレステロール)の酸化を防ぐことや、コーヒーなどのポリフェノール量の多い食品の摂取と疾患リスクとの関連から、1日の摂取量は1,000~1,500mg以上(1杯当たり150mLのコーヒーなら3~5杯分に含まれる量)がよいという提案がされている。そのため、健康のために1日3杯のコーヒーを飲み、ポリフェノールをこまめに摂取することは理にかなった習慣として意義があるのではないかと考えている。」
「ネスレ社員はコーヒーの飲用量が多く、総ポリフェノール摂取量がたいへん高いことが調査により分かった。 コーヒーなどのポリフェノール量の多い食品で2型糖尿病リスク低減や高血圧の抑制効果が報告されている。社員の血圧やHbA1c(糖尿病リスクの指標)が全国平均値よりも低かったが、これまでの大規模な疫学調査報告に通じる結果と考えている。」
「小規模な調査ながら、特に女性社員においては、コーヒーの飲用によるポリフェノールの摂取量が増えると血圧・中性脂肪が低いという傾向が見られた。一方で、男性社員においてはサンプル数や、その他の因子の影響が大きいことにより、明確な結果が出なかったと評価する。赤ワインで有名になったポリフェノールだが、今回のような調査を発展させ、積み重ねていくことにより、その健康効果の検証が進んでいくことを期待したい。」

■ネスレ日本社員健康調査結果詳細この調査は、ポリフェノールの専門家である東洋大学 食環境科学部 近藤和雄教授(医学博士)の監修を受け、ネスレ社員の2016年の健康診断のデータと、2017年12月に厚生労働省が発表した「平成28年国民健康・栄養調査」の調査項目を比較分析したもので、消費者の生活の質を高め健康な未来づくりに貢献することを目指すネスレが、消費者の最も身近な構成員であり、コーヒーを生活に多く取り入れている自社社員が実際に健康を保っているかどうかを調査したものです。調査結果の詳細は以下をご覧ください。

【調査対象】
神戸本社に勤務するネスレ社員のうち30代~50代の男女354人

【調査方法】
2017年12月に栄養、ポリフェノール、生活習慣に関するアンケート調査を実施。
2016年実施の健康診断データと紐づけて、「平成28年国民健康・栄養調査結果」と比較するなどの解析を行った。

【監   修】
東洋大学食環境科学部 近藤和雄教授(医学博士)
①  コーヒー飲用量及びポリフェノール摂取量
・ 日本人の平均コーヒー飲用量(※1)の2倍以上に相当する1日平均3杯以上のコーヒーを飲んでいた。(※1)ネスレ調べ
・ ネスレ日本本社社員の1日平均総ポリフェノール摂取量は1494mg/日だった。これは日本人を対象として行われてきたポリフェノール摂取量調査の中で最大量だった。ポリフェノール摂取の60.5%がコーヒー由来だった。

①   血圧や血中脂質などの健診マーカー
・正常な血圧の値を持つ人の割合は82%(男性77%、女性91%)で、全国調査(平成28 年国民健康・栄養調査)の72%(男性51%、女性75%)よりも高かった。HDL-C(善玉コレステロール)、HbA1c(糖尿病リスクの指標)では正常な値を持つ人の割合も特に女性で高かった。
・ 女性社員はコーヒーの飲用量が多い人ほど、血圧、中性脂肪、GPT(肝機能マーカー) の数値が低く、年齢や腹囲で補正しても結果は変わらなかった。特に血圧はコーヒーを3杯以上飲んでいる人の数値が有意に低かった。

図1. ネスレ神戸本社従業員の1日平均ポリフェノール摂取量

図2. 従業員の健診データと平成28年国民健康・栄養調査との比較

参考資料
■コーヒーと健康に関する研究報告について
ポリフェノールは栄養素ではないので、摂取が必須ということではありません。しかし、ポリフェノールは動脈硬化の原因とされる悪玉コレステロール(LDL)の酸化を防ぐこと、1日3~4杯程度のコーヒー摂取が最も脳卒中等の循環器疾患リスクや総死亡リスクを低下させること(Dingら 2014、Kokuboら 2014、Saitoら2015)、1日3杯以上のコーヒーを継続飲用することで、2型糖尿病の発症リスクが21%ほど低値を示すこと(Dingら 2014)などが報告されています。また、コーヒー飲用が多いほど肝がんリスクが低くなり、3~4杯での飲用は0杯の飲用に比べて52%も肝がんリスクが低くなるという報告があります(Inoueら 2005)。また最新のメタ分析でコーヒーの継続的飲用が高血圧症の発症リスクを用量依存的に下げているという報告もなされました(Xieら 2018)。

 


掲載元:PR TIMES

Selected by COCOLOLO ライフ magazine 編集部