あやまんJAPAN時代に抱えていた「病み」とは?アイドルプロデューサー・めんそ〜れ愛菜さん Vol.1

現代社会はストレスとの闘いです。「こころを整える」ためにどうすればいいのか、各界の著名人をゲストに招いてCOCOLOLOライフmagazine編集部がメンタル面の変化に着目しながら切り込んでいく「こころトーク」。

今回インタビューをさせて頂いたのは、女性エンターテイメント集団で世間を賑わした元あやまんJAPANのメンバーであり、現在は株式会社ぶるーおーしゃんの代表としてご活躍されている、めんそ〜れ愛菜さん。明るくて華やかな芸能人として歩んできたその裏側にある「病み」とは?正面からは見えない孤独・不安・葛藤を乗り越えてきたご自身について、そして結成から3周年を迎えた病み系アイドルグループ「病ンドル」を育て上げてきた根底にある想いについて語って頂きました。

 

理想と現実が違うことを思い知らされた芸能界

編集部:あやまんJAPANという表舞台で活躍をされていた時から「病み」について何かしら考えていたのでしょうか。

めんそ〜れ愛菜:昔からアイドルが大好きで、アイドルに携わる仕事がしたい!と思っていた時に、友人のあやまん監督から声を掛けてもらい「あやまんJAPAN」のメンバーとして本格的に芸能活動を始めました。でも、芸能界に入ってみると理想と現実は違っていて。現場でも沢山のアイドルたちと共演しましたが、中には楽屋で沈んでいる子を見る機会もありました。そういう場面を間近で見ているうちに「自分を偽って頑張ろうとしているアイドルもいるんだ」と思うようになってきて……。

その想いを公に公言できたら、もっと気持ちがラクになるのかな?と考えていましたね。

 

編集部:めんそ〜れ愛菜さんも「病んでいるアイドル」の1人だったのでしょうか?

めんそ〜れ愛菜:そうですね、あやまんJAPANに加入する前から読者モデルなど、ちょっとした活動はしていましたが、じつは私、表に出ることが得意ではないんです。トークも下ネタも苦手でしたし(笑)テンションを高く保つ仕事が多かったので、モチベーションをキープすることが大変でした。中でも辛かったのが金銭的な部分です。芸能界のお仕事に支障が出にくい夜の仕事で生活費を賄っていたり……。あやまんJAPANと平行しながらホステスの仕事をしていた時が1番病んでいた時期かもしれません。

 

編集部:芸能界とホステス、二足のわらじだけでも大変そうですが、どのような病みがあったのでしょうか?

めんそ〜れ愛菜:芸能の仕事は大変でしたが、メンバーのことは好きでしたし、楽しいなと思える瞬間ももちろん沢山ありました。仕事とプライベートのギャップというか、タイミングよく様々な事が重なり、病んでしまったのかもしれません。

芸能の仕事をしているのに夜のホステスで頑張らなければ生活ができない自分に対して、苦手なトークや下ネタを笑顔でこなさなければいけないプレッシャーに対して、プライベートでの恋愛が上手くいかないことに対して……。他にも色々とありましたが、不満や葛藤が自分の中に生まれて、頑張っても報われないというか、「何のために自分は頑張っているのか?」と思ってしまったんです。それが精神面にきてしまい、一時は車に乗れない状態にまでなりました。

 

編集部:身体と心が拒否反応を起こしていた、ということでしょうか?

めんそ〜れ愛菜:結果として病院からは「鬱」と診断されました。最初は自分が鬱状態であるとは全く思っていなくて。手が痺れたり息ができなかったり、車や電車に乗れなくなるのは飲み過ぎているだけだろうと自分で判断していたくらいです。他にも肩こりが治らない、お腹を下していたなど身体の不調がありましたので、とりあえず病院へ行ってみるのですが原因は分からないまま。ある病院から心療内科を勧められて足を運んでみたら「鬱ですね」と診断され、そこで初めて自分が鬱だったという現実を知りました。この鬱が酷い時は、長時間の高速道路での走行に「降りられない」という恐怖を感じてしまうこともあって。車移動が精神的に厳しい状況でしたので、睡眠導入剤を飲んで1人で飛行機や新幹線で仕事に向かうこともありました。

 

自分を偽ること=個性を打ち消すことだと感じたんです

編集部:病んでいる状態でも芸能活動を続けようと思ったのはなぜでしょうか?

めんそ〜れ愛菜:あやまんJAPAN時代、私は自分が病んでいるとTwitterなどSNSを通してファンに公言していたんです。鬱であるのをカミングアウトするのは勇気がいることですが、病んでいるという事実を隠して「私は元気!」とアピールするのはどうなの?と疑問に思っていて。何だか自分の個性を打ち消しているように感じたんです。それならいっそ、今の鬱状態である私のキャラクターを公に出してみようかなと。でも実際には、そんな私に「そのままでいいんじゃない?」と応援してくれる、ついてきてくれるファンがいたんです。ありのままの自分を素直に出して、それを受け入れてもらえたことは嬉しかったですね。

 

編集部:アイドルなのに「病んでいる」とファンに伝えるのは勇気がいるというか、もしかしたらファンが離れてしまう可能性もありますよね?

めんそ〜れ愛菜:そうですね。でも私には捨てるものが何もなかったので、それができました(笑)というのも、あやまんJAPANに入った時点でフォロワーが3000人くらい減ったんです。読者モデルをしていた頃の私は、かわいいキラキラ女子。あやまんJAPANは方向性が違いましたし、もはや自分を偽る必要もないなと思い、全部さらけ出してみました。それに、病んでいるアイドルをプロデュースしてみたいという構想はすでに自分の中にありましたので、心が辛いだけで仕事は辞められないなと。芸能界という世界を学んでから離れようと何となく将来に対してのイメージは抱いていました。

 

あやまんJAPAN時代の経験から「病んでいるアイドル」を思い描いていためんそ〜れ愛菜さん。自分自身が鬱であったにもかかわらず、どのようにして「病ンドル」を立ち上げたのか?次回のインタビューもぜひ、お楽しみに!

 


めんそ〜れ愛菜 (めんそ〜れあいな)

Twitter:https://twitter.com/ainamnsl
病ンドル:https://yandoll.tokyo/
#111111SICK:https://yandoll.tokyo/111111sick/
オーディション情報:http://blue-ocean-inc.tokyo/entry/


編集:COCOLOLO ライフ magazine 編集部

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