マインドフルネスと呼吸(前編)

呼吸をしているすべてに人に捧げます。突然ですが、あなたに質問です。「今、呼吸していますか?」

もちろん、してますよね?では、、、どんな呼吸していますか?お腹の縮み、広がりを感じることはできますか?実際に、感じようとすると、それまでも膨らんでいたはずの、お腹の感覚をよりハッキリと感じることと思います。この呼吸への「気づき」が「マインドフルネス」の基本です。

今回はマインドフルネスと呼吸、切っても切れないこの関係について。マインドフルネスの呼吸の状態と、それと比較して、ヨガで行われる呼吸法との違いを比較しながらお話しします。

 

 

日常は「マインドレスネス」?!

「マインドフルネス」とは、自分の呼吸、身体感覚を自覚(意識化)している状態のことです。もっと細かく表現すると、「自分の体と心の中で起こっていることにリアルタイムに気づいている状態のこと」を「マインドフル」な意識状態といいます。

一方、「マインドフルネス」の反対は、「マインドレスネス」と言います。「マインドレスネス」とは簡単に言うと、「気づいていない状態」のこと。または「我ここにあらず」な状態、「ぼんやり」とした「うわの空」の状態といっていいかもしれません。私たちの日常生活の基本設定はこっちです。

 

5分呼吸に意識を向けて・・何が起こる?

試しに、5分間呼吸に意識を向けてみてください。

「呼吸だけに集中しよう!」と思ってみても、ハッと、気づいたら、何かを別のことを考えていた、、、。ってことがおこります。というか、この繰り返しです。私たちの心は、一点に集中するのが苦手なのです。だから、トレーニングするのです。

注意がズレたことに気づいたら、戻す。また注意がズレたことに気づいたら、戻す。またまた注意がズレたことに気づいたら、戻す。これをできるだけ早く、かつ淡々と行っていきます。分かりやすく書くと、「マインドフルネス」の実践は、「マインドレスネス(うわの空)」 → 「マインドフルネス(覚醒)」に自分をもっていく「心の筋トレ」です。とくに最初は「マインドフル」な状態は長続きしません。

 

腹筋を鍛えるように、マインドフルネス筋を鍛える

しかし、誰でも繰り返し、繰り返し腹筋をすれば、それが習慣化して、必ずかっこいいお腹に変化していくように、小さな「気づき」を繰り返すことで、マインドフルネス筋も確実に鍛えられていきます。これは、腹筋のように目には見えません。

ですが続けていくと、今、やるべきことに集中する力(注意力)と、注意が呼吸からずれたことに気づく力(メタ注意力)が高まっていき自然と集中が長続きするようになります。

三ヶ月間、毎日、地道に腹筋を繰り返せば、誰でも確実にウエストが引き締まっていくように、三ヶ月間、毎日、「マインドフルネス」を意識していけば、誰でも、自分の「心」が変わったことを実感できます。

●心が安定して、以前はイライラしていたようなことでも、あまり反応的にならずブレにくくなったことに気づくかもしれません。

●本来やるべきことに集中する力が高まり、仕事のスピードが上がったことに気づくかもしれません。

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