マインドフルネスと感情の世話(後編)

実践編

いまこの瞬間、自分の身体と心におきていることに意識を向けて、それをありのまま感じます。
まずは、自分の心に問いかけます。

『今何を感じていますか?』

『身体のどのあたりにどんな感覚や感情がありますか?』

『それはどのくらいの強さですか?』

そして、身体の中の感覚や感情に気づいたら、

「いていいよ」

って、伝えてあげましょう。
それを無理に変えようとせずに、その感覚や感情に対して優しく微笑みます。

悲しかったら悲しいまま、寂しかったら寂しいまま、痛みだったら痛みのまま、緊張していたら緊張しているまま、それをあるがままを受け入れ、ただ感じます。

自分が感じていることを否定したり、無視したりもせず、その感情とつながりながら、少しひいたところから観察します。

怒りやイライラなど激しい感情は、無理に感じる必要はありません。
今、この瞬間、自分が感じてる感情や感覚に気づき、ありのまま受容していきましょう。

 

解説編

いかがだったでしょうか?
やり方を詳しく解説すると、

『今、何を感じている?』

『気づいたよ。( 自分は今、◎◎を感じている)』

『いていいよ』

の3つのステップです。
このように自分の感情に気づき、それを「良い」「悪い」と判断せずに、ありのまま受け容れていくことを心理学では「自己受容」と言います。

マインドフルネスとは見方を変えると、この「自己受容」を深めるトレーニングであると言えます。

まず「気づいたよ」、こんな風に、湧いてきた感情や感覚に対して、声をかけるだけでも、それに巻き込まれにくくなります。

さらには、「いていいよ」って言うことで、その感覚や感情を受容することができます。

こんな風に、自分自身が感じていることを否定せず、また無理に肯定もせず、じ~っと味わうと感情は消化されます。

ただし、怒りなどの激しい感情は、無理して味わう必要はありません。

大きすぎる感情の場合は、身体を動かして発散させたり、人に聞いてもらったりすることで緩めていきましょう。
また、どうしても受け容れられない時もあるかもしれません。

その場合は、その「受け容れられないこと」に気づき、「受け容れられない自分」をあるがままに受け容れるようにしましょう。

このような自分の存在そのものから湧いてくる、ネガティブな感覚、感情のお世話をしていくことで、自分自身に対する深い思いやりが育まれていきます。

さらに続けることで、感受性が高まり、直感力やワクワクとつながりやすくなったことに気づかれるはずです。

今回は、感情を感じる瞑想(自己受容のワーク)をご紹介しました。
とてもシンプルで簡単ですが、人生を変えるパワーがあると私は思ってます。
ぜひやってみてくださいね。

googleやゴールドマン・サックスなどの一流企業が続々導入し、アメリカでは一般市民レベルで大きな飛躍を見せている「マインドフルネス」。
一過性のブームではなく、現代人老若男女問わず必要とされるものとして認知されています。
科学的にもその効果が証明されており、ますます今後広がっていくと考えられます。
ヨガプラスはマインドフルムーブメントにフォーカスしたクラスを行うヨガ専門スタジオです。

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<ライター>

吉田 昌生

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ヨガ・瞑想講師 YOGA BEING真鶴代表
日本ヨーガ瞑想協会講師

23歳のころ精神的にバランスを崩し瞑想に出逢う。瞑想がもたらすメンタル調整効果に感動し、ヨガ・瞑想講師の道を志す。以降、インドをはじめ世界35カ国以上を巡り、様々なスタイルの瞑想、ヨガ、心理学を学び実践する。

2014年:YOGA BEING真鶴を設立し、神奈川を中心に、ヨガ・瞑想の普及に努める。
「マインドフルネス」をべースにしたヨガクラスを指導。

2015年1月:「一日10分で自分を浄化する方法 マインドフルネス瞑想入門」(WAVE出版)出版

現在、メルマガ等で「マインドフルネス瞑想」についての情報を配信中。ヨガクラスの他にも、企業向けの研修、瞑想の個人セッションを提供している。全米ヨガアライアンス200時間指導者トレーニング修了。

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