マインドフルネスと忍耐(前編)

はじめに

今回はマインドフルネスと忍耐というテーマで話を進めていきたいと思います。実はこの忍耐というテーマは始めの方にとり挙げておきたいテーマの一つでした。
東京マインドフルネスセンターでレッスンをしているといろいろな方がマインドフルネスを体験しに来ます。ある人は一回きて二度と来ない人、何か月か継続的にきてぱったりこなくなる人、じっくり月に数回しっかり実践し続ける人、毎回くる人。非常に様々です。
一回だけ興味を持ってやってみることもいいことですが、忍耐を持ちマインドフルネスのトレーニングを継続して続けることが大切だと思います。
マインドフルネスの効果を実感するためには今回のテーマがとても重要な要素だと私は思います。

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継続する力

昔から「継続は力なり」といいます。地道にコツコツと積み上げていく事がマインドフルネスを深める上でとても大切な要素になります。MBSRプログラム(Mindfulness Based Stress Reduction)におけるマインドフルネスのフォーマルなトレーニングはボディスキャン・静坐瞑想・歩行瞑想・ヨーガ・食べる瞑想と定義されています。
どれも実践することは難しいことはありません。シンプルなことばかりです。そして、シンプルなことというのはちょっとやってみるとすぐ飽きてしまいます。しかし、シンプルなことを真摯な姿勢で取り組み続けるといろいろな気づきが訪れます。自分自身の変化、内側の落ち着き、出会う人々、そしてすべての関係性にも実感としての理解が進み、自分の生き方、死に方にまでその実感は広がるものだと私自身は感じています。
最近、マインドフルネスのクラスに参加してくれるイギリス人の方がいます。その方とクラスの終了後にお話しをしていたら「日本の人はすぐこなくなっちゃいますね。本当のマインドフルネスの良さは続けてみて初めてわかるのにね」と言っていました。
その言葉を聞いて、私ははっとしました。日本は元々「禅」の文化が色濃く影響しています。そして、禅はマインドフルネス要素を含んでおり、我々日本人はその土壌に培われたはずなのに現代人は中々その本質に気づかない方が多いようです。私が昨年行った禅の修行でも、一番真剣に取り組んでいたのはアメリカ人の方のように私の目には映りました。大相撲の世界のようにマインドフルネスもインターナショナルな時代の潮流です。そして、日本人力士の琴奨菊関もマインドフルネスのトレーニングを取り入れて進化しているように、是非、日本人の方も老若男女問わずマインドフルネスを真剣に取り組んでみていただけたらと思います。マインドフルネスってこんなものなんだと、一回体験しただけでやめてしまうのではなく継続的に自分自身を信頼しトレーニングしていくことが大切な事だと思います。

続きは後編で。

 

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