マインドフルネスと脳(前編)


瞑想がこれほど注目されるようになった原因のひとつに、瞑想の効果が科学的に証明されてきたことが挙げられます。

瞑想を実践する事で脳の機能が変わるということは、つい2、30年前まで知られていませんでした。

今回は、「マインドフルネスと脳」というテーマでお届けします。

瞑想は脳の筋トレ

これまで繰り返しお伝えしてきたようにマインドフルネスは特別なものではありません。
脳や心のトレーニング、いわば「脳の筋トレ」です。

筋トレは、抵抗する力を克服することで進歩しますよね。
ダンベルの重さに抵抗して筋肉を収縮させる度に、筋肉がつきます。
瞑想もこれと同じです。

まず注意を向けること、そこから注意がそれたら戻すこと、この繰り返しによって、脳が鍛えられていくのです。

「筋トレ」すれば誰でも体が変わるように、瞑想をすれば誰でも脳のある領域を活性化することができるのです。

トレーニングを繰り返すことで、脳がふだん働いていないところに血液を送り込み、活性化させていき、低下していた機能を取り戻すことができます。

では脳のどのような領域が活性化するのでしょう?
瞑想を実践することによって、どんなメリットがあるのでしょう?

ここから脳科学からみたマインドフルネスの効果を3つ紹介します。

 

瞑想で感情調整能力(EQ)が高まる

2005年のアメリカの心理学者サラ・レイザーの報告によると、マインドフルネス瞑想の実践を長年続けていくと、脳のある部位の厚みが増してくることが明らかになりました。

それは、脳のなかの「島」と「背内側前頭野」です。

「島」というのは、すべての身体感覚をまとめあげ、さらに情動調節の中枢である扁桃体に信号を送っている部位です。

「背内側前頭野」というのは、自分や他人の思考や感情の動きをメタレベルで対象化して理解する能力に関わっている部位だそうです。

つまり、マインドフルネス瞑想を実践することで、前頭前皮質への血流が増え活性化していき、「自分や他人の思考や感情の動きを対象化して理解する力」を高めることができるのです。

この部位が活性化することによって、ストレスが減り、衝動が抑制され、自分の感情を認識するといった自己コントロールの様々なスキルが向上することが期待されています。

続きは後編で。

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